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宮城のいじめ認知全国3位 学校環境の改善急務 1000人当たりの不登校17.6人

 文部科学省が26日公表した児童生徒の問題行動調査で、県内1000人当たりのいじめ認知件数は全国で3位、不登校の割合は全国で最も高く、問題解決に向けた県教委の対策が進んでいない現状を浮き彫りにした。子どもが安心して学べる学校環境の整備が急務となっている。

 いじめ認知件数は前年度より1580件多い1万9288件で、小学校で1227件、中学校で379件増えた。「冷やかし」や「仲間はずれ」など、いじめ内容の傾向は前回から大きく変わらなかった。
 解消率は小中高校と特別支援学校で5.9〜14.3ポイント低下。県教委の担当者は「いじめの認知が問題解決のスタートラインであり、安易にいじめが改善されたと判断せずに取り組んでいる結果だ」と説明した。

 1000人当たりの不登校は17.6人で、全国平均(13.5人)を大幅に上回る。実数は前年度より小学校で47人、中学校で319人増えた。県教委は「原因は複雑で一概に断定できず、個別対応が必要」との見方を示す。

 一方、再登校率は小学校で12.3ポイント、中学校で2.6ポイント改善した。不登校の子どもの学習を支援する「心のケアハウス」を設置している石巻や気仙沼、南三陸など8市町では小学校46.67%、中学校45.68%で割合が高く、未設置の地域を7.66〜16.06ポイント上回っている。

 16年度のケアハウスの相談、利用件数は計1006件で、本年度は新たに登米、利府、松島など5市町が開設した。設置を支援する県教委は事業内容の説明などを通じて理解を広め、未設置の自治体に取り組みを促すという。
 暴力行為も1000人当たりの発生件数が5.0件で、全国平均(4.4件)を上回った。近年、問題行動や不登校の件数は高止まりの状況が続いており、県教委が進める個別ケアや教員研修、学校内の情報共有の活性化など改善策の効果は上がっていない。
 奥山勉義務教育課長は「成果が出始めている取り組みは浸透、拡大を図る。臨床心理士を地域に配置するなど、他分野との連携も強化したい」と話す。


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2017年10月28日土曜日


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