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<世界農業遺産>大崎耕土「素晴らしい」FAOが現地調査

居久根を視察したゼクリ氏(左から2人目)とマクドナルド氏(同3人目)

 世界農業遺産認定を目指す大崎地方の水田農業地帯「大崎耕土」を30日、国連食糧農業機関(FAO)で認定の可否を審査する世界農業遺産科学助言グループのスリム・ゼクリ氏(オマーン在住)とアン・マクドナルド氏(東京在住)の2委員が現地調査した。
 大崎耕土は大崎市と、美里、涌谷、加美、色麻の4町にまたがる約3万ヘクタール。気象変化に応じた水管理や家屋を取り囲む屋敷林「居久根(いぐね)」を生かして冷害や洪水を克服してきたことから「大崎耕土の巧みな水管理による水田農業システム」として認定申請している。
 2委員は大崎市を中心に視察。同市古川の農業佐野賢聖さん(72)方では、風よけや食料確保、生物多様性に貢献する居久根の役割を見聞。マガンが飛来するラムサール登録湿地の同市田尻の蕪栗沼周辺では、渡り鳥と水田農業の共生について説明を受けた。
 ゼクリ氏は「環境と農業が共存し、生物多様性を維持しつつ寒冷地で良質のコメを生産していることは素晴らしい」と評価。同行した伊藤康志大崎市長は「当地の農業に光を当てていただくことに期待している」と認定に意欲を見せた。
 大崎耕土は今年3月、農林水産省が創設した「日本農業遺産」に認定され、9月には同省がFAOに申請を行った。申請から1年以内に結果が出る予定で、認定されれば東北初となる。


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2017年10月31日火曜日


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