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大発見?骨寺村荘園遺跡で建物跡3ヵ所発見「骨寺堂跡」との関連は…

年代測定のため、見つかった建物跡の炭化物を採取する調査員=10月、一関市厳美町

 世界遺産「平泉の文化遺産」への追加登録を目指す骨寺村荘園遺跡(岩手県一関市)の発掘調査で本年度、中世以降の築造とみられる建物跡が3カ所で見つかり、詳しい年代測定が進められている。鎌倉時代の絵図に示された「骨寺堂跡」との関連を示す初の考古学的成果となるか、期待が集まっている。
 一関市教委の本年度調査は、東西約6キロに広がる遺跡群のうち西寄りの丘陵「平泉野(へいせんの)台地」で実施。鎌倉時代の「陸奥国骨寺村絵図」に「骨寺堂跡」と記され、中尊寺と毛越寺の前身となる寺院が存在したとの伝承もある場所だ。
 今回は同一エリアで竪穴建物跡三つを発掘。約6メートル四方という大きさや、壁に沿って掘られた柱穴が共通しており、三つの遺構は同年代の築造とみられる。
 縄文時代に特徴的な建物内部のかまどがなく、市教委は平泉野一帯では初となる11〜12世紀以降の建物跡の可能性が高いとみている。
 ただ、かわらけなど遺物は確認できず、年代の特定は放射性炭素年代測定の結果を待つことになった。結果は年明けにも判明するが、近世まで年代が進む可能性も否定できないという。
 建物跡が中世の築造と確認できたとしても、世界遺産への追加登録に向けて岩手県教委が本年度中に取りまとめる推薦書案への掲載は間に合わない見通し。
 それでも「海外の専門家にアピールするには、文献だけでなく物証が必要だ」との意見もあり、市教委は「追加登録の成否にかかわらず、中世の遺構発見を目指して来年度以降も範囲を広げて調査したい」としている。


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2017年11月04日土曜日


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