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<山田線>全通再開 観光業者は安堵の表情

関係者らに見送られて盛岡駅を出発する宮古行きの一番列車=5日午前11時2分

 JR山田線が盛岡−宮古間で全通運行を再開した5日、宮古市の観光業者は一様に安堵(あんど)の表情を浮かべた。脱線事故による区間運休は2015年12月から1年11カ月に及んだ。宮古市を中心とする三陸沿岸の経済圏が被った影響は決して小さくない。
 区間運休は宮古駅で山田線と接続する三陸鉄道を直撃した。16年度決算は、鉄道事業収入が前年度比5649万円(15.8%)減、輸送人員が8万9774人(14.9%)減となった。
 16年8月にあった台風10号豪雨とのダブルパンチで当期損失は5972万円となり、3年ぶりの赤字を計上。東日本大震災で被災し、業績回復を目指していた三鉄に冷や水を浴びせる事態となった。
 三鉄の16年度決算報告は「脱線事故による区間運休で内陸部の客足が遠のいた」と分析している。冨手淳旅客サービス部長は「区間運休が長期に及んだ分、台風10号より脱線事故の方が影響は大きいかもしれない」とみる。
 宮古観光文化交流協会長で、宮古市内でホテルを経営する沢田克司氏は「区間運休に不安を抱いた個人客が宮古方面への旅行を敬遠していた」と振り返る。
 JRはバスによる代行運転を実施したが、宮古市の田中富士春観光港湾課長は「料金を調べる手間などがネックになり、旅客は他の観光地に流れていた」と説明。「全通運行の再開を受け、これからの観光の伸びに期待したい」と語った。


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2017年11月06日月曜日


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