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東北「不当」経理30億円 会計検査院指摘、刑事事件化も

 会計検査院が8日公表した2016年度決算検査報告で、東北の自治体や団体、国出先機関が法令違反で「不当」と指摘された国費の経理は50件を超え、総額は約30億円に達した。不当支出額が1億円以上だったのは7件。東日本大震災、東京電力福島第1原発事故の復興事業のほか、刑事事件化した案件もあった。
 陸前高田市は、復興交付金の事業対象にならない緊急避難路整備などの経費を復興交付金基金から取り崩し、12〜16年度の計6億926万円が不当と判断された。関連して震災復興特別交付税も過大に算定し、16年度の1億5233万円が不適正とされた。
 グループ化補助金を巡っては、福島、宮城両県の事業者が補助金を過大に精算したり、取得した設備を無断で譲渡したりした4件(計4116万円)が問題視された。
 仙台市は仙台国際センター展示棟建設を巡り、工事の出来高ではなく、業者への前払い金などを「地域の元気臨時交付金」の対象事業費として計上。13年度に交付を受けた6億5314万円が過大と判定された。
 国立病院機構あきた病院(由利本荘市)は11〜16年度、ガーゼやカテーテルといった診療材料の調達で予定価格を定めず、品目ごとに特定の業者から随意契約で購入。不適正な契約額は6億712万円に上った。
 宮城県色麻町では、全世帯に災害情報などを一斉放送するデジタル無線網事業が破綻。財源に充てた防衛省の11〜14年度交付金1億5056万円が補助の目的を達しておらず、不当と認定された。
 太陽光発電関連会社CKU(大阪府)が白河市に新設した工場が操業せず、詐欺容疑で役員が逮捕された事件も挙がった。福島県が14年度、同社に交付した「ふくしま産業復興企業立地補助金」2億5410万円の返還を求めた。
 国立病院機構山形病院(山形市)と同機構盛岡病院(盛岡市)では、会計担当職員が13〜15年に事務用品を架空発注し販売業者の口座に振り込ませ、損害額は624万円に上った。職員は懲戒解雇され、詐欺容疑で逮捕された。


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2017年11月09日木曜日


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