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JR陸羽東線難工事犠牲者に祈り 新しい慰霊碑整備

犠牲者の名が刻まれたかつての慰霊碑(橋本店提供)

 宮城、山形両県を結ぶJR陸羽東線(小牛田−新庄間)の全線開通100周年を記念し12日、県境に近い中山平温泉駅(大崎市鳴子温泉)で駅の開業100周年を祝う式典が行われる。陸羽東線の県境付近はトンネルや橋が多い難工事だったため、完成までに多くの犠牲者が出た。式典では住民や関係者らが、当時の作業に携わった人々の労苦に思いをはせるとともに、犠牲者の冥福を祈る。
 中山平駅(現中山平温泉駅)の前後の工区を請け負ったのは、建設業の橋本店(仙台市青葉区)。
 同社によると、明治末期から請け負った小牛田−岩出山間の平地部分とは異なり、県境付近は急勾配で大きな橋が必要な難所があった。大正初めごろ、発破作業による事故があり犠牲者が出たと伝わる。
 亡くなったのは25人。東北6県のほか、新潟や北海道、奈良などの出身者もいて、女性も2人含まれていた。
 全線開通の約1年前、工事が完了した1916(大正5)年12月に、中山平駅近くに慰霊碑を建立し犠牲者の名を刻んだ。戦後は仙台市宮城野区の孝勝寺に移設。現在、古い慰霊碑を撤去して、来春をめどに新しい慰霊碑を整備する。
 同社は4月20日の創立記念日に毎年、犠牲者の供養を行っている。12日の記念式典には幹部が出席し、住民とともに犠牲者を弔う。
 佐々木宏明社長は「殉職された25人の冥福を祈り、会社としてあらためて無事故、無災害に最大限の努力をしていくと誓いたい」と話す。


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2017年11月10日金曜日


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