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秋田・払田柵跡で出土の漆紙文書に「秋田城」の記述

出土した漆紙文書に赤外線を当て、判読できた文字。「秋田城」と「大目」の記述がある(秋田県提供)

 大仙市と秋田県美郷町にまたがる平安時代の史跡「払田柵跡(ほったのさくあと)」の発掘を進める県教育庁払田柵跡調査事務所は9日、7月に出土した漆紙文書に、同時代に出羽国北部(現在の秋田市)に置かれた軍事・行政の拠点「秋田城」の記述があったと発表した。出土文書に秋田城の文字が確認されたのは初めて。コメとみられる物資の数量も書かれており、軍事・行政の拠点間で物資などの交流があったことを示す資料だという。
 文書は長さ約15センチ、幅約9.5センチ。9世紀前半から10世紀前半に書かれた帳簿の下書きとみられる。漆の入った容器の落としぶたに再利用されたため、漆の付いた部分が残った。赤外線で読み取ったところ、第1面に5行29文字、裏側の第2面に2行7文字が認められた。
 判読できない文字もあるため全体は不明だが、岡本と名乗る国司の「大目(だいさかん)」の記述が見つかった。大目は規模の大きい「国」に配置され、出羽国は通常の「目(さかん)」と考えられていた。調査事務所の桜田博憲所長は「払田柵に大目がいたことで、払田柵が行政の中心地の国府に準ずる行政機能を持っていた可能性が高まった」と話した。
 漆紙文書は11、12の両日、大仙市の県埋蔵文化財センターで一般公開される。公開時間は午前9時〜午後4時。連絡先は県教育庁払田柵跡調査事務所0187(69)3331。

[払田柵跡]9世紀前半(平安時代初期)に創建され、10世紀後半まで存続した出羽国の軍事や行政の拠点。史書に明確な記述がなく、「無名不文の遺跡」と言われている。現在は国史跡。


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2017年11月10日金曜日


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