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安全な水産物、海外に売り込みを ジェトロが石巻にバイヤー招待

ヤマナカの新工場で、同社社員(左)の説明を聞く海外のバイヤー

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は10日、海外の食品バイヤーを招いた水産物などの生産地視察会を石巻市などで開いた。アジア圏に加え、取引の少ない中東、欧州圏からも参加。東日本大震災で減少した販路回復へ、被災地の加工業者が新たな市場に売り込んだ。
 香港、マレーシア、イスラエル、フランスなどのバイヤー10人が同市の水産加工会社「ヤマナカ」の新工場を訪問。同社社員は国際的な食品衛生管理方式「HACCP(ハサップ)」への対応を強調し、国内に3台しかないホタテの自動殻むき機を紹介した。
 ベトナムの商社のグエン・トゥ・ズイさん(28)は「工場内の衛生管理が素晴らしい。商品に対する信頼が上がった」と話した。
 農林水産省の調査によると、2016年の農林水産物・食品の海外輸出額のうち、アジア圏は74%を占め、中東圏は1%、欧州圏は6.5%にとどまる。
 フランスとイスラエルのバイヤーは震災後、視察会に初参加した。ジェトロ仙台貿易情報センターの沢田茉季係長は「中東圏は1人当たりの国内総生産が高く、市場として有望。欧州圏は日本食の人気が高く、アジアなどから日本食品の類似品が大量に流入しており、商機がある」と説明する。
 フランスの商社の藤本浩次郎さん(56)は「ヤマナカは基準が厳しい欧州連合のハサップ取得に取り組んでいる。カキやホタテはフランスでも食され取引開始に期待したい」と話した。
 ヤマナカは参加したバイヤー1社と冷凍ホタテの取引を成約させた。高田慎司社長は「現場を見てもらうと成約率上がる。震災後に販路を失ったホヤの取引先拡大にもつなげたい」と意欲を見せた。


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2017年11月11日土曜日


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