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<楽天>藤平直球磨く 下半身の安定と制球重視 倉敷キャンプ

来季の飛躍を期してブルペン投球する東北楽天の藤平=9日

 東北楽天の将来のエース候補、藤平投手が秋季キャンプ(岡山県倉敷市)のブルペンで直球の切れと制球力を追求している。高卒新人の今季8月から1軍に定着し3勝した右腕は、来季1年間先発の座を守るための礎を築こうとしている。
 求めるのは、打者の手が届きにくい外角低め。そこへの真っすぐの制球力は「原点能力」と呼ばれ、カウントに困った時に自らを助ける技術だからだ。3日連続のブルペン入りとなった9日、投球動作を入念に確かめた。共に取り組む星トレーナーは「驚異的な学習能力で成長した田中(米大リーグ・ヤンキース)並の目的意識と吸収力がすさまじい」と目を見張る。
 球離れの位置を安定させるために意識しているのが、土台となる下半身の動きだ。打者に向かって左足を踏み込んだ時、股関節の開いた角度が70度程度あって粘りが効くかどうかは、一流の条件とされる。星トレーナーは、岩隈(米大リーグ・マリナーズ)、田中、則本、岸ら東北楽天の歴代エースと比べて「同レベル。既に1軍で1年間投げ抜ける体だ」と力説する。
 直球を磨く際に若手投手は球速表示の魔力に陥りやすい。過去には、田中が高卒2年目の2008年に剛速球の力勝負を追い求め、前年より成績を落とした。野村監督(当時)の指導で制球重視にした翌年、15勝を挙げエースに成長した。
 梨田監督も「球速を意識し過ぎると、投げ終えてスコアボードの表示を見ようとするあまり投げ方が崩れ、打たれやすくなる」と注意を促す。
 ただ、これを杞憂(きゆう)に終わらせてしまいそうなところに、藤平の底知れぬ素質が垣間見える。「プロに入ってスピードだけでは通用しないと思った。全力で最高球速を出そうとするのではなく、8割の力で150キロを投げられるくらいになれば、9回を投げ抜くこともできる」。19歳は既にエースへの道を迷わずに歩んでいる。(金野正之)


2017年11月11日土曜日


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