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「日本で治療続けたい」難病のネパール人少女、就労可能資格申請 寄付頼みの苦境打開へ

在留資格の変更許可を申請したアバさん(右)と父親のアルンさん

 先天性の腸の重病で2007年に来日し、東北大病院(仙台市青葉区)で治療を続けるネパール人少女が在留資格の制限などで帰国の危機に直面している問題で、少女と家族3人は16日、仙台入国管理局に現在の資格「特定活動」を「定住者」に変更するよう求める申請をした。許可されれば働くことが可能になり、寄付に頼る滞在費の枯渇を解消できるという。
 少女は仙台市の高校3年ドゥワディ・アバさん(18)。宮城県庁で開いた記者会見で「学校に行けるのが本当にうれしく、毎日が楽しい。日本でこれからも生きていきたい」と流ちょうな日本語で訴えた。
 父親のアルンさん(37)は「娘の治療をしながら、働いて家族の生活を自分で支えたい」と語った。
 アバさんは生まれつき腸の位置が異常で、07年夏に腸捻転を起こして小腸を摘出した。それ以上の処置ができず衰弱したため、つてをたどって同病院に転院し、縫合などをやり直した。
 現在は市内の高校に通いながら、自宅で毎日午後6時から翌朝午前6時まで栄養剤を点滴し、本来は小腸から吸収する栄養を補う。
 治療費と家族の生活費は寄付金で賄ってきたが、残額は100万円ほどで底を突きつつある。家族の在留資格は治療や治療の付き添いに限定された「特定活動」で、就労は入管難民法で禁じられている。就労できる「定住者」への変更が認められなければ、帰国を迫られる可能性も出てくる。
 来日当初から治療を担当する東北大大学院医学系研究科の和田基准教授(小児外科)は「ネパールの医療水準では対応できない病状だ。家族の特殊な事情を酌み、日本で治療を継続させてほしい」と述べた。
 寄付金の振込先は七十七銀行大学病院前支店、口座名「アーバちゃん基金代表林富」、口座番号5498040。


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2017年11月17日金曜日


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