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<福島市長選>候補者に望む「県都の魅力引き出して」

 任期満了に伴う福島市長選は19日の投開票に向け、現職と新人の計4人が政策を訴える。現状への不満や将来の希望。県都に何が不足し、何を求めるのか。商店街や大学、直売所などで、有権者6人にそれぞれの思いをスケッチブックに書いてもらった。(福島総局・柴崎吉敬)

<情報発信が重要>
 東京電力福島第1原発事故から6年8カ月。風評の完全な払拭(ふっしょく)が観光業界の最重要課題だ。「集まりたくなる福島」。飯坂温泉の旅館の若女将(おかみ)畠暁子さん(38)はそんな県都の近未来を期待する。
 大切なのは楽しみながら情報発信を仕掛けること。「大学生ら若者と大人が観光振興などについて意見交換する場が必要」とソフトの重要性を指摘する。

<担い手不足課題>
 郊外の観光果樹園。担い手不足など産地の課題は山積する。リンゴの収穫、出荷で忙しい高橋賢一さん(47)は、果樹王国発展へ「積極策」を求める。
 原発事故の風評が残ったまま、風化が進んで「福島産」を買い支える意識は薄れていると感じる。「地域の生産力を維持するシステムを考えてほしい。せめて生産者が出し合うアイデアを後押しする役割は果たしてほしい」

<駅前物足りない>
 福島大4年の木村元哉さん(21)は、若者の政治参加を促す学内の団体の元代表。不満を覚えるのはJR福島駅前。「県都の顔として物足りない」と言う。
 ぶらりと「寄り道」したくなるのが理想。にぎわいに必要な交流拠点や駐車場に加え、「店同士に一体感があり、『あの店にも』と立ち寄りたくなる駅前であってほしい」と願う。

<商店街の活性化>
 中心商店街の活性化は商店主からも。50年以上続く総菜店を営む高田比佐之さん(77)は「空き店舗活用」を強く主張する。
 空き店舗の増加は地方都市共通の課題。にぎわい再生にどう生かすか。「話し合いながら、まちづくりの方向性を示す。われわれを引っ張ってくれる人に投票したい」と語る。

<文化活動の支援>
 「伝統文化の継承」を願うのは、その世界を受け継ぐ人たちだ。日本舞踊教室講師で60代の花柳沙里樹(さりじゅ)さんは「幼いうちから地域文化を知ることで郷土愛も育まれる」と言う。
 教え子は復興支援に対する恩返しで、県外の舞台に立つ機会が増えた。「生まれたつながりと交流を続けるためにも、もっと目を向けていただきたい」と文化活動への支援を要望する。

<ママ友交流の場>
 グローバル化へ、海外に対する情報発信もキーワード。ギブソン悠子さん(40)は英会話講師で英国人の夫とフェイスブックなどで福島の魅力発信に努める。
 市民に欠けていると感じるのは「自信と誇り」。「行政のPRもどこか控えめ。地域の良さを貪欲に宣伝することで、市民も自信が持てるようになる」
 娘2人を育てるギブソンさん。争点の一つでもある子育て支援に関しては「行政の相談窓口を充実させるより、ママ友が気軽に話せるカフェが欲しい。民間の活動をバックアップすることも大切」と指摘した。

 ◇福島市長選立候補者
小林  香58市長      無現
法井 太閤72保育所経営   無新
木幡  浩57前福島復興局長 無新(社支)
桜田 葉子60元県議     無新


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2017年11月17日金曜日


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