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<大崎談合疑惑>市の業者ヒアリング 価格知り得る職員が担当 専門家、中立性を懸念

 受注調整を繰り返した疑いがあるとして公正取引委員会が関係業者の立ち入り検査を行った大崎市発注の測量関連業務の指名競争入札に絡み、市が入札実態を調べるために実施した業者ヒアリングの担当者の大半が、開札前に予定価格を把握できる立場だったことが17日、分かった。ヒアリングは価格漏えいの有無も対象にしており、担当メンバーの構成や手法に専門家から疑問の声が出ている。
 市は本年度の入札で、事前に公表していない応札下限額の「最低制限価格」での落札が頻発したことなどから、6月にヒアリングの実施を決めた。
 ヒアリングに際し、部長職を含む5人のチームを編成。このうち2人が開札の1カ月以上前に稟議(りんぎ)決済される起案書で全ての入札の予定価格と最低制限価格を把握でき、別の2人も一部を除いてほぼ全入札の価格を知り得る立場だった。稟議決済に加わっていないのは1人だけだった。
 ヒアリングは8、9月に入札参加業者13社のうち12社に実施。チームは調査結果として「価格漏えいなどについて回答した者はなかった」と市議会に報告した。一方、複数の関係者は談合の仕切り役の業者が事前に価格漏えいを受けた可能性を指摘している。
 チームリーダーの松ケ根典雄総務部長は「メンバー構成は談合情報が寄せられた際につくる調査部会と同様」と説明。「ヒアリングはあくまで入札実態全体の調査が目的で、価格漏えいだけを調べるようなものではなかった」と話す。
 市の入札について官製談合の疑いがあると指摘してきた五十嵐敬喜法政大名誉教授(公共事業論)は「談合の認定は公取委が担うが、行政にとっては価格漏えいの有無が最大の問題だ」と強調。「価格漏えいにつながるような環境が行政側になかったかどうかの検証が必要。入札の当事者でなく、中立的なメンバーや第三者委員会などで取り組むべき事案だ」と疑問を呈する。


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2017年11月18日土曜日


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