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<震災遺産>教室語る震災前後 福島大図書館に楢葉北小再現

教室を再現した展示を説明する柳沼准教授=福島市の福島大付属図書館
児童の似顔絵などの掲示物。それぞれの机には放射線量が記録されている

 福島大うつくしまふくしま未来支援センターは、東京電力福島第1原発事故で一時避難区域となった福島県楢葉町の楢葉北小の教室を福島市の大学付属図書館に再現し、公開を始めた。東日本大震災と原発事故の記憶を伝える「震災遺産」収集の一環。28日まで。
 再現したのは5年2組の教室で、図書館の一角に黒板や机10個を配置した。児童26人の似顔絵などが掲示され、時計は午後2時48分を示す。いずれも実際の教室から運び出した。
 黒板には、避難後に私物の持ち帰りを促したり「また会おうね」と呼び掛けるなど、事故翌年以降に記された言葉が残る。黒板と全ての机には、測定した放射線量の数値を記入したテープが貼られている。
 楢葉町は2015年9月、避難指示が全域で解除され、今春に町内の小中学校が再開した。二つの小学校は楢葉中の校舎に集約。北小は老朽化もあり、解体工事が進む。
 センターは県の委託を受け、資料の収集・保全を続ける。解体前の北小から今年6月、町教委と運んだ震災遺産は黒板など約1500点に及ぶ。
 展示会場では校舎内を撮影した動画も流す。センターの柳沼賢治特任准教授は「事故前にあった日常、事故で止まった時間、事故後にあったことというように、教室という一つの場所が経験した時間の流れが伝わると思う」と話す。
 25日午前11時と午後1時半から、福島県浪江町請戸小の児童の避難を伝える紙芝居の上演もある。連絡先はセンター024(504)2865。


2017年11月18日土曜日


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