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<大崎談合疑惑>20年以上継続か 公取委、解明目指す

立ち入り検査で資料を運ぶ公取委の係官ら。関係業者の事情聴取や入手資料の分析を続けている=14日、宮城県大崎市古川

 宮城県や大崎市が発注した測量関連業務の入札で受注調整を繰り返した疑いがあるとして、公正取引委員会が14日に独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで関係業者を立ち入り検査してから1週間となった。「談合は長年続いていた」との情報があり、公取委は各社から引き続き事情を聴き、裏付けを進めている。

<過去10年分追う>
 立ち入り先は古川測量設計事務所、栄和技術コンサルタント、大崎測量設計コンサルタント(いずれも大崎市)、加美測量設計事務所(宮城県加美町)など18社。公取委は社長や役員らを仙台市内に呼び、断続的に事情を聴いているもようだ。
 関係者によると、大崎地方の測量関連業務の談合は広大な大崎耕土の土地改良事業などを背景に20年以上続いてきたという。検査のきっかけは、業者が県と市に出した2016年度分の談合申告とみられる。だが、公取委は現行の枠組みで談合を重ねたとされるここ10年ほどのグループの動きを追っているようだ。
 並行して個別の談合解明にも着手したとみられる。
 市の発注業務の場合、16、17年度の43件の入札は指名業者13社のうち測量、設計ともに担えるAクラスの業者がほぼ落札した。関係者によると、測量のみを扱うBクラスが落札しない代わりに、Aクラスの業者から仕事を一部回してもらう仕組みがあったという。
 公取委は受注調整で業者が使ったメモ類も入手しているようだ。主に談合会場となったのは大崎市内の洋食店やファミレス、加美町内の観光施設。公取委は1回ごとの出席者や発言内容などについて、入手資料と付き合わせて事実確認を急ぐとみられる。

<漏えい可能性も>
 県に談合申告があった昨年12月15〜22日の入札4件の期間中、談合グループの業者間で傷害事件が起きた。これを機に、従来の予定価格に近い高止まりの入札から一転、低入札防止のために非公表で設定される「調査基準価格」や「最低制限価格」と同額での落札が頻発するようになった。
 同額落札について、専門家からは「談合に加わらない業者に落札させないための官製談合ではないか」との指摘が出ている。
 公取委は、同額落札が容易になる発注者側からの価格漏えいがあった可能性もあるとみて、通常と異なる「低価格談合」の実態解明も目指すとみられる。
 公取委の担当者は「検査の途中経過は言えないが、関係者の聴取や資料分析を進めていく」と話す。


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2017年11月21日火曜日


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