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<囲碁王座戦>井山7冠が防衛 一力八段、七大タイトル初獲得ならず

王座戦第3局で初手を打つ一力八段。右は井山王座=20日午前、神戸市

 囲碁の七大タイトル(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)を独占する井山裕太7冠(28)に、仙台市出身の一力遼八段(20)が挑む第65期王座戦5番勝負(日本経済新聞社主催)の第3局が20日、神戸市で打たれた。白番の井山王座が174手で中押し勝ちし、3連勝で王座を守った。一力八段の七大タイトル初獲得はならなかった。
 一力八段は現在第2局まで終えた第43期天元戦5番勝負に臨んでいる。さらに2018年1月に始まる第42期棋聖戦7番勝負への挑戦権を得ており、引き続きこの両棋戦で井山7冠を相手にタイトル獲得を目指す。

 【解説】井山王座が7冠に復帰した勢いをそのままに、若き挑戦者をストレートで退けた。
 第3局は布石抜きで左下から競り合いが始まった。黒の一力八段は中央で白を取り、白は右辺に大きな模様を作る。
 黒は白模様の中で黒1と手を付け、黒9とコウ含みにシノギを図る。しかし井山王座は的確に対応し、入ってきた黒を取り切り、押し切った。
 このシリーズは第2局がハイライトだった。一力八段が好手を打ち、中盤に優勢となった。劣勢な井山王座が勝負手を放ち、中央で攻め合いの形を作る。
 この攻防で一力八段が少し妥協すれば勝てる内容だった。しかし妥協しなかったため、結果的に逆転された。
 トッププロの棋士は紙一重の差の勝負をする。「妥協せず最強手を打てる」棋士だけが勝ち残る世界だ。
 棋士が強くなるには、妥協して勝つよりも妥協しないで負けた方がいい場合がある。この5番勝負で一力八段が得たものは大きい。(河北新報囲碁記者 田中章)

<ベスト尽くせた/井山裕太王座の話>
 今のベストを尽くせたと思う。しかし第2局は負けの碁だった。非常に運が良かった。引き続き厳しい戦いが続くが、これまで通りに精いっぱい打ちたい。

<結果は仕方ない/一力遼八段の話>
 精いっぱい打った結果なので仕方ありません。(優勢だった)第2局が勝てないようではしょうがないと思った。

【河北新報データベースで見る一力遼八段の歩み】
http://www.kahoku.co.jp/2017igo-itiriki/index.html


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2017年11月21日火曜日


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