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気仙沼・大島の観光施設完成大幅な遅れ 「行政の怠慢」島民憤る

島民の批判が噴出した説明会=18日、宮城県気仙沼市大島公民館

 宮城県気仙沼市が離島・大島の玄関口、浦の浜に整備する観光拠点「大島ウエルカム・ターミナル」の供用開始が予定より1年以上遅れ2020年度にずれ込むことになり、島民が不満を募らせている。本土と島を結ぶ気仙沼大島大橋の完成(2018年度末)に間に合わず、交流人口の拡大を期待する島民は冷や水を浴びせられた形となった。

 「大島をないがしろにするつもりか」「橋を渡ってきた観光客をどうやって受け入れればいいのか」
 18日、大島公民館であったターミナルや県道大島浪板線(8.0キロ)の整備に関する県、市合同の説明会。市当局がターミナルの供用開始が遅れる方針を示すと、住民から批判が噴出した。
 市はこれまで、観光客を取り込む中核施設として、大島大橋の完成に間に合わせる方針を明言してきた。開通直後の観光客の取り込みを逃せば、島の振興にとっては大きな打撃となる。
 島に住む50代の男性は「地元は観光客の受け皿となるターミナルに期待していた。1年以上も遅れれば、人の流れも落ち着いてしまう」と不安を口にする。
 市によると、関連する県の事業の遅れが原因だ。施設を建てる防潮堤の背後地1.1ヘクタールの造成に使う盛り土は、大島浪板線の大島側を整備する際に出る約5万立方メートルを使う計画。県は18日の説明会で用地買収の遅れなどから大島側の県道整備が当初より2年遅れ、20年度までずれ込む見直し案を示した。
 大島大橋自体の完成時期は変わらないが、市の担当者は「防潮堤も含めた県の事業が進まなければ、市は動き出せない」と明かす。
 ターミナルは農産物や土産品売り場などがある市の施設(420平方メートル)に加え、島の商店主が建てる商業モール(1000平方メートル)が核となる。モールには魚屋や飲食店など6店舗が入る予定で、すでに運営する事業協同組合の設立に向けた準備が進み、建物設計の検討も始まった。
 気仙沼大島浦の浜商店会の菅原弘会長は(63)は「行政の怠慢の一言に尽きる。(モールの)開店が遅れるとなれば、出店を見直す動きが出てくる可能性もある。島にとって死活問題だ」と憤った。


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2017年11月22日水曜日


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