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<平昌への道>フィギュア男子代表枠争い「第3の男」狙う 岩手大・佐藤

グランプリシリーズデビューとなったNHK杯での佐藤のフリーの演技

 フィギュアスケート男子の佐藤洸彬(ひろあき)=岩手大、盛岡市出身=が、平昌冬季五輪の代表入りを虎視眈々(たんたん)と狙っている。羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)と宇野昌磨(トヨタ自動車)が代表入り確実な一方、残り1枠は混戦模様。10〜12日のNHK杯でグランプリ(GP)シリーズデビューを果たした。21歳、異色の国立大生スケーターは課題と向き合い、12月21日開幕の全日本選手権(東京)に勝負を懸ける。
 NHK杯のショートプログラム(SP)。パフォーマンス集団シルク・ドゥ・ソレイユの演目「トーテム」の軽快なリズムに合わせ体をくねらせる。動物を模した独創的な振り付けは、観客を沸かせる。
 音楽と調和した表現で、「自分が楽しみ、お客さんも楽しませる」。佐藤の演技のテーマだ。「(観客の)熱を感じ、負けないようにと(自分も)力を引き出された」というSPは理想的な時間だった。
 代表入りへの課題はジャンプ。NHK杯のフリーは回転不足や転倒、3回転が1回転になるなどふがいない内容だった。8度のジャンプの出来栄え点全てがマイナス。4回転は最も難易度の低いトーループのみで、世界レベルの精度や高さはない。
 度重なるジャンプの失敗は演技全体の流れを損なう。NHK杯は11人中、最下位の11位に終わった。「練習を重ね、もっと演技を見詰め直す」。前に進もうと自らを奮い立たせる。
 代表3枠目はこれまで、実績から無良崇人(洋菓子のヒロタ)村上大介(陽進堂、青森短大出)田中刑事(倉敷芸術科学大)の争いとみられていた。
 しかし、無良は10月下旬のGP第2戦スケートカナダで最下位の12位に終わり、村上は急性肺炎でNHK杯を欠場。田中は右腸腰(ちょうよう)筋損傷でロシア杯を欠場し、中国杯は7位だった。3人の思わぬ出遅れで、佐藤にも希望が芽生えてきた。
 全日本選手権で羽生、宇野に次ぐ成績を出せば代表入りの可能性が残る。昨年は8位。追う立場は変わらない。「本来の演技ができれば手が届くのでは。本番で自分の滑りができるよう練習する」。教員になることも視野に岩手大大学院進学を予定するスケーターが、追い込みに入る。(佐藤夏樹)


2017年11月22日水曜日


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