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<宮城県原子力防災訓練>高まる放射線被ばくの不安 迅速避難へ課題洗い出す

避難してきた住民の車を止めて放射線量を測定し、除染する東北電力の担当者ら=23日午前10時30分ごろ、宮城県登米市登米総合体育館(写真の一部を加工しています)

 宮城県と、東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)から30キロ圏の7市町は23日、避難をメインとする県原子力防災訓練を実施し、7市町の住民約400人が参加した。関係機関が初動対応を確認した平日の14日に続き、住民向けに初めて休日にも訓練を開催。東日本大震災や福島第1原発事故の記憶を教訓に、事故に備え、全7市町が今年3月末までに策定した避難計画の実効性を検証した。放射線被ばくへの不安が高まる中での適切な対応や、迅速な避難について課題を洗い出した。
 県と7市町に加え、日本原子力研究開発機構(原子力機構)、自衛隊など23機関の約400人が参加。宮城県沖の地震で女川原発2号機の原子炉が自動停止し、冷却機能喪失による炉心損傷で放射性物質が放出されたとの想定で行われた。
 住民は屋内退避に続いて避難を開始。放射性物質の付着を調べる退域検査ポイントの一つ、登米市登米総合体育館には午前10時すぎ、約80人が次々と車で訪れた。入り口で車体の線量をチェックし、住民も原子力機構の体表面測定車と体育館内で測定を受けた。
 避難所の同市中田農村環境改善センターには、津山町地区から約80人が大型バスとマイカーで到着。被ばくに関する「心のケア相談窓口」が設けられ、県放射線技師会の5人が避難者の不安を取り除くよう放射線の説明などに当たった。
 原発5キロ圏の女川町五部浦地区、石巻市牡鹿地区の住民はバスなどで栗原、大崎両市に避難した。
 県によると、宮城県南三陸町からの車数台が町内と登米市の退域検査ポイントで2度、線量測定を受ける手違いがあった。阿部孝雄原子力安全対策課長は「一部ミスはあったが、住民に避難経路を確認してもらうことができた。課題を県と7市町で検証する」と話した。


2017年11月24日金曜日


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