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<杜の都のチャレン人>お家劇場 親子気軽に

愛犬の徹子を囲んで人形劇の練習をする鈴木さん(中央)と劇団メンバーの子どもたち=11月上旬

◎看板犬のいる人形劇団を主宰 鈴木優子さん(65)

 犬がパタパタと歩いていても赤ちゃんが泣いていても、観客の誰もが気にしないで人形劇や音楽を楽しめる場をつくりたかった。
 愛犬のラブラドルレトリバー(雌、11歳)の名を冠した人形劇団「人形劇場『徹子のお家(うち)』」を主宰する。練習拠点は仙台市泉区野村の自宅リビング。12月23日の本番では、ここが約40席の劇場になる。
 小さな子は、長時間じっと座っていることが難しい。「でも」と力を込める。「幼いうちに良い音楽を知ったなら、その子の人生はきっと豊かなものになる。親子で一緒に気兼ねなく来てもらいたいのです」。本番の劇中音楽は必ず、市内のプロ奏者たちに生演奏をお願いしている。
 人形劇との出合いは14年ほど前。母校でもある尚絅学院中・高の音楽教諭時代、授業の一環として手探りで取り組んだ。「おとなしくて目立たなかった生徒が、人形に触れるとよく話をするようになった。うれしい発見でした」
 コンパクトなスペースで表現できる人形劇の可能性に、強く引かれた。人形劇の活動に打ち込もうと2012年3月に早期退職し、知人を誘って劇団を創設。同年12月に旗揚げ公演を行った。
 劇団の現メンバーは、市内に住む小学1年生から80代までの男女十数人。今年は、旗揚げ公演で取り組んだ「大切な君へ」を再演する。米人気作家のマックス・ルケード氏原作で、自信をなくした木彫りの人形が主人公の作品だ。
 「配役を変え、アドリブも利かせます。全く違う作品になりますよ」と笑う。徹子がうろうろしながら見守る中、幅広い世代間で刺激し合い、劇団は成長を続ける。
 今の目標は、上演中にパペットと観客の間でもっと「会話」が弾むこと。「例えば、悪役の人形が舞台のどこかに隠れていたら、客席から『そこだ』って声が上がるようになったらいい」。見る側も劇の中に引き込んでいく。(智)

[すずき・ゆうこ]1952年仙台市生まれ。宮城学院女子大学芸学部音楽科声楽専攻卒。尚絅学院中・高の音楽教諭と合唱部の顧問を36年間務める。宗教音楽の魅力を伝える声楽グループ「仙台バロックアンサンブル」も主宰する。泉区在住。


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2017年11月25日土曜日


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