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女性活躍、ドローンに活路 脱3K 建設業人手確保へ

女性限定のドローンセミナーで操作方法を学ぶ参加者

 人手不足や作業員の高齢化に悩む建設業で、小型無人機「ドローン」による測量など情報通信技術(ICT)を活用する動きが広がっている。人口減少が著しい東北でもICTに頼る現場が増える中、秋田県は女性向けのドローン講座をはじめ県独自の取り組みに力を入れ、女性や若者の人材確保につなげようと模索している。(秋田総局・藤井かをり)

 五城目町地域活性化支援センターで12日、県が初めて企画した女性限定のドローンセミナーが開かれた。
 ドローンスクール「Dアカデミー東北」を運営するスリーアイバード(五城目町、伊藤驍(たけし)代表)と連携したセミナーには県内の10〜50代の12人が参加。ドローンの構造や操縦方法を教わったほか、建設現場で実施する自動航行の実演もあった。
 井川中3年の安田弥音(ねね)さん(14)は「ドローンを使った測量の仕事に興味がある」と参加理由を話した。
 建設業には「きつい、汚い、危険」の「3K」のイメージが付きまとう。セミナーには、ドローンを通して建設業の生産性向上をPRすることで「3K脱却をアピールし、業界に興味を持ってもらいたい」(県の担当者)との狙いがある。
 県内で建設業に従事する就業者数の推移はグラフの通り。ピークだった1995年の約7万6000人が、2015年には約4万7000人と3万人近く減った。
 50歳以上の割合が年々拡大する一方、今春の新規高卒者充足率は21.7%(秋田労働局まとめ)にとどまる。高齢化も顕著だ。
 全国的に建設現場の人手不足が続く中、国土交通省はICT活用の土木工事を推進する。東北地方整備局管内でも本年度予定している工事は189件と、昨年度の125件から増えている。秋田県は本年度、県独自のICT活用モデル工事を始め、4件を発注。来年度以降も継続する予定だ。
 ICT活用の工事で中心となるのがドローンによる測量だ。衛星利用測位システム(GPS)付きの3D画像や設計図を容易に作れるほか、データをICT対応の重機に取り込めば、自動的に一定の深さで土を掘ることも可能だ。
 国交省によると、ICTを活用することで作業時間を30%近く削減できる。安全性の確保にもつながるという。
 県はドローンセミナーに加え、女性技術者と女子高校生が語り合う「建設女子会」も開催した。女性や若者の就業対策として、今年9月には、県庁内に「県建設産業担い手確保育成センター」を全国に先駆けて開設。「担い手確保育成推進員」が県内外の大学や高校で建設業の魅力を伝える出前講座を開いている。
 県建設政策課の鈴木豪副主幹は「少子高齢化で、県内の建設業は厳しい状況が続く。ICTの活用によって人手不足を解消するだけでなく、若者や女性にとって魅力ある産業だと思えるようにしたい」と話す。


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2017年11月26日日曜日


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