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気仙沼に寄り添う響き 市民吹奏楽団創立30年、節目の演奏

30年を迎え、力強い演奏を披露する団員

 宮城県気仙沼市の社会人らでつくる市民吹奏楽団が26日、創立30年の記念演奏会を市民会館で開いた。6年前の東日本大震災で多くの団員が家や楽器を失ったが、震災直後に活動を再開し、地域を元気づけた。節目を迎えた団員たちは「地元に根付く楽団であり続ける」と決意を新たにした。
 演奏会には、かつての在籍メンバーも参加した。総勢40人のオーケストラで映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の楽曲、カーペンターズメドレーなど10曲を披露。約250人のファンを楽しませた。
 楽団は1988年、気仙沼中吹奏楽部のOBらが中心となって設立。気仙沼みなとまつりのパレードの演奏や毎秋の定期演奏会は地元で恒例のイベントだ。
 津波で自宅を流され、同市を離れたチューバ担当の会社員西城宙未(そらみ)さん(27)=横浜市=は震災後初の演奏会。「楽しい演奏だった。いつも温かく迎え入れてくれる楽団に感謝したい」と感慨深げに語った。
 震災で市外への転出を余儀なくされたり、楽器を流されたりしたメンバーは少なくなかった。
 それでも、こんな時こそ音楽が必要だと、楽団は震災の約2カ月後には活動を再開。がれきの中から見つけた楽器を修理し、仮設住宅近くの公園で演奏会を開くなどして、被災した住民らを喜ばせてきた。
 7代目の団長で、会社経営畠山広成さん(45)は「震災で存続が危ぶまれたが、音楽を続けることが自分たちの支えにもなった。30年も続けられたのは感無量。今後も市民に親しまれる演奏を披露したい」と抱負を述べた。


2017年11月27日月曜日


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