宮城のニュース

<世界防災フォーラム>防災・減災推進の起点に立った意義大きく

 28日閉幕した「世界防災フォーラム(WBF)」は各国の産官学民が被災地の仙台に集まり、災害から命と暮らしを守る方策の議論を深めた。犠牲の重みを現地でかみしめ、防災・減災推進の起点に立った意義は大きい。
 「現場に触れ、現場で感じることは何より重要。市民や民間の参加が多かったのも印象深い」。スイス・ダボスの国際組織「グローバルリスクフォーラム」のウォルター・アマン代表が語った通り、初開催のWBFは「開かれた国際会議」となった。
 専門家を中心としつつ被災地の高校生が震災伝承の取り組みを報告し、町内会は防災人材育成の実践を紹介。津波被災地を巡るスタディーツアーの海外参加者は約100人に上った。
 WBFは、仙台市で2015年にあった国連防災世界会議で採択された国際指針「仙台防災枠組」(15〜30年)の波及効果を確かめる場ともなった。
 「災害への備えを重視したのが仙台枠組の特徴」(ロバート・グラッサー国連事務総長特別代表=防災担当=)との理念を初日に確認。事前投資を強化した途上国の事例発表があり、「ニーズに即して備える必要がある」と女性や障害者らの防災への参画を呼び掛ける議論もあった。
 内閣府など主催の防災推進国民大会、防災産業展との3イベント同時開催は幅広い世代でにぎわう相乗効果の一方、メニューが盛りだくさんでやや雑然とした印象も否めない。第一歩を踏み出した国際会議を育てながら、市民参加を確保する工夫が求められる。(報道部・藤田和彦)


2017年11月29日水曜日


先頭に戻る