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<東北の道しるべ>包丁さばきもビートも熱く 料理人の男性DJ「6代目」が新譜 宮城・川崎

両親と切り盛りする食堂の前で家族や仲間、近所の人に囲まれ、アルバムを手にする「6th Generation」さん(下段中央)=10月28日、宮城県川崎町

 宮城県川崎町の男性DJ「6th Generation(シックスジェネレーション)」さん(36)が、アルバム「Unstoppable(アンストッパブル)」(松竹梅レコーズ)をリリースした。普段は、町の食堂「味どころ ひょうたん」を両親と切り盛りする料理人。ヒップホップの本場米国での評価は高く、一級のビートで「INAKA(いなか)を世界へ」広める。

◎ヒップホップ本場 米でも高評価/「家族大切に両立」

 新アルバムは、シックスさんが制作したビート11曲に国内外のラッパーやシンガー計9人がラップなどを吹き込んだ。ドラムを強調した重いノリに、ソウルフルなメロディーを合わせる作風が特長だ。
 このうち、米国のSkyzoo(スカイズー)さんと仙台市のHUNGER(ハンガー)さんが参加した曲「オーセンティックス」は昨年5月、米ニューヨークで録音。曲名は、ブルックリン地区を代表するラッパーのスカイズーさんからビートを「本物(オーセンティックス)」と称賛された体験にちなんだ。
 ヒップホップに傾倒する若者らのレコードへの愛情を表現したラッパー「影(かげ) the shadowmen(ザシャドーメン)」さんは蔵王町に地縁があり、シックスさんのなまりに親しみを感じて仲良くなった間柄だ。
 アルバム制作は、食堂でお通しを作ったり、宴会の仕込みをしたりしながら時間を見つけて進めた。制作部屋は宴会場と隣り合っており、酔客のカラオケが響き渡ることもある。
 そこから生まれた新アルバムは発売直後、音楽配信サービス「iTunes」のダウンロードランキングで、米人気歌手テイラー・スウィフトさんに肩を並べた。
 「世界のトップと同じ土俵にいる不思議な感覚になる。ランキングにある名前で飲食業者は自分くらいだろう」と、シックスさんは笑う。
 江戸末期に川崎町に移住した一族の「6代目」。アルバム発売直前に7代目の長男を授かった。子どもの頃からの仲間と豊かな自然に囲まれ、父祖伝来の地で暮らし続けることを願う。
 シックスさんは「家族を一番大切にしながら、料理も音楽も熱い気持ちで『やってやる』と思っている。しっかりした自分を持っていれば、どこにいても楽しさはついてくる」と断言する。


<INAKA(いなか)を世界へ>
東北の文化や風土を誇れる国際人となり、競争より共生を重視してきた東北固有の価値観や生き方を内外に発信すること。河北新報社が発表した「東北の道しるべ」で提唱した。


2017年11月27日月曜日


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