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管理職を理由に交通事故の違反点上乗せし懲戒免職は「裁量権乱用」 仙台高裁、米沢市の処分取り消し命じる判決

 酒気帯び運転で交通事故を起こして懲戒免職となった山形県米沢市立病院元薬剤主査の50代男性が、市に処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は29日、「処分は裁量権の乱用に当たる」として、請求を棄却した一審山形地裁判決を取り消し、市に免職と退職金不支給の取り消しを命じた。
 市職員の交通事故に関する処分基準では、道交法の違反点数が29点以上で免職となる。市は男性が管理職だったことなどを理由に、事故の違反28点に独自に2点を上乗せして計30点にし、男性を免職とした。
 市村弘裁判長は「当時の男性は病気休職明けで、実質的に部下を指揮監督する機会はなかった。事故による社会的影響が一般職員より大きいとはいえず、肩書が理由の処分は妥当性を欠く」と指摘。上乗せ分の2点は無効で、免職基準を満たさないと結論付けた。
 今年4月の地裁判決は「実質的に指導監督していたか否かではなく、管理職だった事実が市職員全体への社会の信頼を失わせた」とし、点数の上乗せを適法と判断した。
 判決によると、男性は2015年2月4日、米沢市内で乗用車を酒気帯び運転し、トラックに衝突して運転手に軽いけがをさせた。市は同4月30日付で男性を懲戒免職とした。同病院は「判決文を精査した上で対応を検討する」と話した。


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2017年11月30日木曜日


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