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福島・楢葉町「ゆずの里ロードレース」7年ぶりに復活

鮮やかに黄色く色づいたユズを収穫する新妻さん=福島県楢葉町井出
福島県楢葉町内を多くの市民ランナーが走った、過去のゆずの里ロードレース

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が解除されて2年2カ月となった福島県楢葉町で3日、「ゆずの里ロードレース」が7年ぶりに復活する。特産のユズを生産する農家も「復興の状況を発信したい」とそれまで見合わせていた直売を久しぶりに企画し、収穫作業を急いだ。

 レースは1989年、町民の体力向上や交流促進を目的に始まり、原発事故で中断した。小中学校が今春、町内で再開されるなどスポーツを楽しむ環境が戻りつつあることから、町などが再開を決めた。約600人が出場する。
 町は約30年前、全戸に苗木を配布し、「ゆずの里」づくりに取り組んでいた。地元産ユズはレースの賞品や参加賞として配られ、会場で販売もされた。
 直売を今回企画したのは、事故前にユズ酒など加工品開発に取り組んだ農家でつくる町ユズ研究会。県の放射性物資濃度検査で安全性も確認されたため、販売再開を探っていた。
 メンバーの新妻洋子さん(73)は自宅の畑で約50本を栽培する。避難中に荒れた畑を見て、一度は生産を諦めかけたが、「大好きなユズをもう一度作りたい」と避難指示解除に合わせて帰町した。
 レースに向け、今年は11月下旬に収穫を開始。当日は手作りジュースやはちみつ漬けも試食提供する。新妻さんは「ユズも販売できるようになったことを多くの人に見てもらいたい。町民の一人でも多い帰還につながればいい」と話す。
 レースは町総合グラウンド陸上競技場を発着点に、1〜10キロのコースで行われる。午前10時スタート。競技場では、ユズの直売に加え、ユズ茶や名物のすいとんの振る舞いもある。


2017年12月03日日曜日


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