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<仙台東西線2年>交通網整備へ対話を デマンド型交通システムや乗り合いタクシーも一案

 仙台市地下鉄東西線の開業2年を機に、地下鉄やバスの役割分担、公営交通事業の経営の在り方が注目されている。西城正美市交通事業管理者、市民の安心安全の公共交通を考える会(仙台市)の石垣敦事務局長、福島大の吉田樹准教授(地域交通計画)に、それぞれの考えを聞いた。(報道部・野内貴史)

◎市民の安心安全の公共交通を考える会事務局長 石垣 敦氏

 高齢者の運転免許の自主返納が話題になっている。80歳を過ぎても運転する気持ちは分かる。スーパーまで15分歩き、買い物袋を抱えて帰るのは大変だ。
 交通弱者は生活上も弱者である場合が多い。高齢者や障害者が自由に出歩ける社会になれば、街はもっと活性化する。市一般会計から年間30億円がバス事業に補助されているが、誰もが自由に移動できれば決して高くはない。
 東西線は乗り継ぎの不便さが目立つ。卸町駅や六丁の目駅で降りても、2次交通に当たる次の交通機関が乏しい。タクシーに乗ろうにも、交差点にあるので停車スペースがない。
 2次交通の確保として、地元の企業に一定の負担をしてもらい、通勤客を運ぶデマンド型の交通システムを導入するのも一案だ。マイカー通勤から東西線利用への転換を進めたい。
 東日本大震災の津波被災地や中山間地など、路線バスによる大量輸送になじまない地域もある。乗り合いタクシーなど小人数向けの交通方式を検討すべきだ。
 一人一人のニーズに応じた交通体系を構築するため、市や交通局は地域住民との話し合いを大切にしてほしい。町内会ごとに地域交通を考えるための集まりを開催すべきだ。地域の声に基づいて丁寧に交通網をつくるきめ細かさが必要だ。
 スーパーや病院への行き帰りに車以外の足が保障されるのなら、高齢者はマイカーと運転免許証を手放すことにも納得するだろう。(談)


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2017年12月05日火曜日


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