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<仙台東西線2年>末端路線の移譲が課題 「イクスカ」使用可能な民間パートナーを

 仙台市地下鉄東西線の開業2年を機に、地下鉄やバスの役割分担、公営交通事業の経営の在り方が注目されている。西城正美市交通事業管理者、市民の安心安全の公共交通を考える会(仙台市)の石垣敦事務局長、福島大の吉田樹准教授(地域交通計画)に、それぞれの考えを聞いた。(報道部・野内貴史)

◎福島大准教授(地域交通計画) 吉田 樹氏

 地下鉄の利用者数は沿線人口の張り付きに依存する。東西線の場合、荒井、六丁の目の両駅が核として育っていない。5年のスパンでみても、乗客はそんなに伸びないだろう。
 市バスの利用状況を分析すると、バスのサービスを1%削れば1.4%の利用者を逃すことが分かった。サービスの減らし方が問題になる。交通局は全ての路線を薄く削ることを考えているだろうが、客は逃げる。今まで通りのことをやっていたら状況は悪くなる。
 公営バスは悪く言えば丼勘定だ。路線ごとにどんな特徴があるのか、戦略的に捉えられていない。営業係数が1000を超えるようなバス路線の末端部は、輸送原価が高い公営交通としてやる必要があるのか。
 事業性の悪い地域でバス路線を維持するのは非効率だ。末端路線を移譲するタクシーやバス会社など民間のパートナー探しに取り組むべきだ。その場合でもICカード乗車券「イクスカ」や敬老乗車証が使えるよう仕組みを整えてほしい。
 東西線開業に伴うバス路線再編では、幹線と枝線の役割がうまく分担できなかった。乗り換え時間を含め、目的地までの所要時間が短くなるよう工夫すべきだった。バスは距離が短くなって増便できるはずだが、そうなっていない。
 バスプールがある八木山動物公園駅周辺でも利便性は高まっていない。東北工大がシャトルバスを走らせているが、市バスに乗せるべき客を奪われている。(談)


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2017年12月05日火曜日


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