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<クニマス>秋田出身のノンフィクション作家池田さんが児童書 田沢湖再生への思いに寄り添う

池田さんが執筆した児童書「クニマスは生きていた!」(汐文社提供)

 秋田県仙北市の田沢湖の固有種で、2010年に山梨県の西湖で約70年ぶりに発見された淡水魚クニマスを題材にした児童書「クニマスは生きていた!」(汐文社)を、秋田市出身でオーストラリア在住のノンフィクション作家池田まき子さん(59)が執筆した。「人々の田沢湖への思いに寄り添った、クニマスの古里の物語にした」と思いを語る。
 田沢湖のクニマスは、玉川の強酸性の水を導入したことで環境が悪化し、1940年ごろに絶滅したとされる。西湖では、戦前に田沢湖から移された受精卵から繁殖したとみられる。
 同書は、かつて田沢湖でクニマス漁を営み、卵が各地の湖に移されていたことを知ってクニマスを捜し続けた三浦久兵衛さん(2006年没)と、湖の再生を訴える長男久さん親子の姿を中心に書いた。
 池田さんはクニマス発見の報道に接し、帰省した際に仙北市や西湖の関係者に取材を重ねた。「クニマスの発見はハッピーエンドではなく、田沢湖にクニマスを戻すための長い道のりのスタートを切ったにすぎない」と池田さん。「田沢湖の過去と未来を見つめるためにも、本にまとめる価値があった」と話す。
 池田さんはオーストラリアの首都キャンベラ在住。秋田県動物管理センターを舞台に犬や猫の殺処分をテーマにした「命の教室 動物管理センターからのメッセージ」(岩崎書店)など、日本向けの児童書約30冊を出している。
 「クニマスは生きていた!」は四六判、160ページ。1620円(税込み)。連絡先は汐文社03(6862)5200。


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2017年12月06日水曜日


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