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介護記録の電子化好評 人手不足の業務効率化 仙台の企業開発

ケア樹用のアイパッドで記録を入力する介護施設のスタッフ=仙台市泉区

 ソフトウエア開発のグッドツリー(仙台市)が手掛ける介護業務支援ソフト「ケア樹(き)Free」の売れ行きが好調だ。紙に記入していた介護記録を電子化することで、人手不足に悩む介護業界の業務効率化を図れるほか、業界で初めて月額利用料を無料とし、コスト削減効果も大きい。2013年の発売以降、全国で1600以上の事業所が導入した。

 ケア樹の介護記録入力は、持ち運びできるタブレット端末「iPad(アイパッド)」を活用し、体温や血圧などを測ったその場で入力できる。これまでは職員が利用者の居室で手書きした後、事務所に戻り、パソコンなどで転記していた。作業が省略化され、職員の負担軽減につながる。
 介護保険請求に使う診療報酬明細書の作成と伝送、口座振替支援の機能もある。入力したデータはクラウド式で外部サーバーに保管され、パソコンの故障や災害時に業務が停止するリスクを軽減できる。
 ケア樹を利用する在宅介護複合支援施設運営「オールスター・Lab」(仙台市泉区)の佐藤和広介護事業部長は「電子化によって空いた時間は、利用者のサービス向上のために使える」と説明する。
 導入費用は訪問や通所介護の場合、アカウント(利用権)発行費1万円、年間事務手数料9800円、サポート料月額5000円。2年目以降は年間事務手数料のみになる。当初は月額利用料も徴収したが、15年度の介護報酬マイナス改定を受け、無料化した。
 月額利用料を無料にすることでケア樹の導入が増えれば、クラウドサーバーに蓄積される介護データも増え、より付加価値の高いソフトやサービスの開発に生かすことができるという。
 同社は既に介護データにIoT(モノのインターネット)技術を応用し、自動でデータをサーバーに送信する体温計や血圧計などを開発し、実用化している。5万事業所のケア樹導入を目標に掲げる。
 グッドツリーの西原翼社長は「介護業界は人手不足に加え、マイナス改定でさらに人件費削減を迫られ、厳しい状況にある。ソフトウエア企業として事業者の悩みを解決したい」と話す。


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2017年12月08日金曜日


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