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気仙沼・大島の観光拠点完成遅れ 知事・市長そろって陳謝

批判が相次いだ気仙沼市議会震災調査特別委員会

 宮城県の関連事業の遅れに伴い、気仙沼市が離島・大島に整備する観光拠点「大島ウエルカム・ターミナル」の供用開始が1年以上遅れ、気仙沼大島大橋の完成(2018年度末)に間に合わない問題が8日、県、気仙沼市の両議会で取り上げられた。両行政のトップがそろって陳謝し、当局は遅れの原因説明に追われた。
 「島民は予定通りの完成を信じていた。約束を守らない県に対する島の信頼は崩れた」。県議会11月定例会予算特別委員会の総括質疑で、畠山和純氏(気仙沼・本吉選挙区)が村井嘉浩知事に厳しく迫った。
 県は用地買収の遅れなどを理由に、大橋から大島側に延びる県道の一部整備が当初より2年遅れ、2020年度にずれ込む方針を先月示した。市はターミナルの造成に島の県道工事で出た土を使う予定だったため、拠点の整備も20年度まで遅れることになる。
 村井知事は「遅れが生じたことをおわび申し上げる」と陳謝した上で、「手を抜いたわけではない。地域の方々に理解してほしい」と釈明した。畠山氏は工期の短縮を求めたが、村井知事は「努力する」と答えるにとどめた。
 全議員で構成する気仙沼市議会震災調査特別委員会は、市が議会に完成の遅れを説明する初めての場となった。6月定例会の予算審査特別委員会で、市当局は「大橋開通に合わせた供用開始を目指す」と強調したばかりだった。
 議員からは「うそをついていたのか」「県の遅れは関係なく、市としてできることがあったはずだ」「県との連携不足が生んだ問題」などの批判が相次いだ。
 市当局は「土の調達などを細かく調整した上での工程ではなかった」と説明。造成に使う土の確保に関し、今後は島外も含めた場所を検討する方針も示した。
 菅原茂市長は「市として深く反省しなければならない。少しでも島の方々の信頼を回復するために全力を尽くす」とおわびした。

[大島ウエルカム・ターミナル]宮城県が整備する海抜7.5メートルの防潮堤の背後地に盛り土して市が整備する。県道沿いにあり敷地約1.1ヘクタールに農産物や土産物売り場などがある市の施設(420平方メートル)、地元商店主らが運営する商業モール(1000平方メートル)が入る。駐車場は約100台確保。市は当初、気仙沼大島大橋の完成(2018年度末)に合わせたオープンを目指していた。


2017年12月09日土曜日


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