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<震災遺構>旧女川交番の保存概要固まる 横倒しの状態保ち震災学ぶ場に

震災遺構として保存される旧女川交番を見学する町民ら
旧女川交番周辺の整備イメージの模型(女川町提供)

 宮城県女川町は東日本大震災の震災遺構として残す旧女川交番の保存方針を固め、町民ら対象の現地見学会を10日に開いた。整備は2020年7月ごろに完了の予定。町は13日開会の町議会12月定例会に、遺構周辺を含む観光交流エリアの実施設計業務委託料4726万円を盛り込んだ17年度一般会計補正予算案を提出する。
 町は遺構周辺をメモリアル公園として整備する。一帯は約5メートル盛り土を施すが、横倒しになっている旧交番は現状のまま保存する。外周にスロープを設け、震災から復興までの歩みを伝える写真やパネルなどの資料を展示する。町まちなか交流館などでの映像や資料の展示と併せて、総合的な学びの場を築く。
 落下の恐れがあるくいの補強や鉄筋の防さびなどの安全対策を講じ、100年程度の保存を目指す。整備費は約4000万円を見込み、復興交付金を申請する方針。
 現地説明会には町民ら6人が参加。町出身で、旧交番近くに自宅があった会社員松木洋征さん(49)=仙台市宮城野区=は「町の中心にあった交番は、震災前の町の姿を思い出す起点になる。町を訪れる人に津波の恐ろしさと避難の重要性を伝える場として機能してほしい」と話した。
 旧女川交番は鉄筋コンクリート2階。鉄筋コンクリートの建造物が津波で倒壊した例は世界で2例しかないという。


2017年12月12日火曜日


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