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被災し取り残されるペット減らしたい 福島のNPO、震災教訓に勉強会やしつけ教室「災害を想定し備えを」

アジリティーに愛犬と挑戦する参加者
シェルターで保護している犬に餌を与える二階堂さん

 避難所に連れて行けずにペットが取り残された東日本大震災を教訓に、福島市のNPO法人「SORAアニマルシェルター」が飼い主向けの勉強会やしつけ教室を続けている。むやみにほえない育て方や老犬介護などを無料で教える。代表の二階堂利枝さん(46)は「飼い主の責任感が被災ペットを減らす」と訴える。

 市内の運動公園に11月上旬、約60人が愛犬と共に集まった。警察犬訓練士の指導に続いて行われたのは「アジリティー」。ハードルやトンネルなどを、犬が飼い主の指示で越えていく。
 「正しい褒め方、叱り方を練習してほしい」と訓練士の男性。参加した市内の男性(49)は「いろんな犬と触れ合える。家族の一員としてペットと暮らすため、必要なしつけなどを学びたい」と話した。
 勉強会・教室は昨年8月に始まった。福島県の補助金を活用し、屋外や会議室などで2カ月に1回ほどのペースで開催。勉強会では殺処分やペットビジネスの問題などを取り上げ、講師が動物と共生する心構えなどを伝えている。
 二階堂さんは動物愛護を行政に訴える活動をしてきた。そんな時、震災と東京電力福島第1原発事故が発生。避難区域では約1000匹のペットが県によって保護された。
 SORAは福島市内に専用のシェルターを開設し、これまでに200匹以上の犬や猫を保護。寄付を募りながら、二階堂さんを含むスタッフ3人とボランティアが世話をしてきた。
 飼い主に引き渡したり、新たな飼い主を探したりしているが、現在も約40匹がシェルターに残る。
 被災ペットを減らすには「災害を想定した備えが必要」と二階堂さん。避難所に連れて行けるように「最低限のしつけに加え、キャリーケースに入れる訓練なども大切」と言う。
 SORAは今後も勉強会・教室を続け、動物の命の重みを考えてもらうきっかけづくりにしていく考え。二階堂さんは「動物も人も同じ命。飼う前にまず、何が起こっても守れるかどうかを考えてほしい」と訴える。
 連絡先は「SORA」024(529)6267。


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2017年12月13日水曜日


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