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<仙台PS運転差し止め訴訟>会社側が請求棄却求める「運転に問題ない」

記者会見する長谷川教授(左から2人目)と弁護団ら=仙台市青葉区の仙台弁護士会館

 仙台市宮城野区の仙台港にある石炭火力発電所「仙台パワーステーション」(PS、出力11万2000キロワット)の排出ガスで健康被害が生じる恐れがあるとして、周辺住民ら124人が運転差し止めを求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、仙台地裁であり、同社は請求棄却を求めた。
 意見陳述で原告団副団長の無職千葉永一さん(71)は「営業運転開始以降、石炭の臭いが気になる人が増えている。東日本大震災の津波で多くの人が犠牲になった地域に、公害をもたらす恐れのある企業が居座ってはならない」と強調。高橋春男弁護団長は「発電した電力の大半は首都圏への売電が目的。環境負荷をもたらすだけで何ら復興に寄与しない」と主張した。
 仙台PSは答弁書で「大気汚染防止法や公害防止協定の環境基準を満たしており、運転に問題はない。健康被害が生じる根拠が具体的に立証されておらず、訴えは失当だ」と反論した。
 閉廷後に記者会見した原告団長の長谷川公一東北大大学院教授は「近くの蒲生干潟の環境にも悪影響が出かねない。運転の妥当性を問いたい」と述べた。
 訴えによると、排出ガスに含まれる微小粒子状物質(PM2.5)や窒素酸化物などの有害物質が大気中に拡散され、シミュレーションでは半径5キロ圏を中心に40年で計960人が心筋梗塞や肺がんなどで死亡する恐れがあるとしている。
 仙台PSは関西電力グループと伊藤忠エネクスの各子会社の共同出資で2014年9月に設立。今年10月に営業運転を開始した。


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2017年12月14日木曜日


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