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<原発避難>米沢市議会、避難者への住宅提供再開求める請願不採択

 福島県が今年3月末、東京電力福島第1原発事故の自主避難者に対する住宅無償提供を打ち切った問題で、現在も400人近くの自主避難者が暮らす米沢市の市議会民生常任委員会は13日、国や福島県に住宅無償提供の再開を促す意見書提出を求めた避難者らの団体の請願を反対多数で不採択とした。21日の本会議で正式に不採択となる見通し。
 常任委で委員長を除く6市議のうち自民、公明系会派の4人が採択に反対。「住宅無償提供の打ち切りで福島に帰った人も多く、その立場も尊重すべきだ」と複数の議員が公平性を反対理由に挙げた。賛成した2人は「さまざまな事情で福島に帰れない避難者がいる。抱える状況は厳しく、長期的な支援が必要だ」などと主張した。
 請願を提出したのは、山形県に移り住んだ自主避難者や支援者が昨年8月に設立した「住宅支援の延長を求める会」。請願は山形県が今夏実施した避難者アンケートで約7割が生活資金で悩んでいる実態を訴えたほか、今年11月の国連人権委員会でも、避難者に対する帰還政策が人権侵害に当たり是正すべきだとの勧告が4カ国から出されたことを指摘した。
 「求める会」の井上肇代表は「とても残念。米沢市が同じような災害、被害に遭った場合にどう行動するのか。不採択という結論は広く県民、市民の安全性を考えていない」と話した。
 米沢市議会は昨年6月定例会で、打ち切り方針の撤回を求める請願を全会一致で採択。これを機に、天童市を除く山形県内全12市議会などに同じ趣旨の請願採択が広がり、米沢市の中川勝市長が継続を求める要望書を昨年12月に内堀雅雄福島県知事宛てに提出した。
 山形県によると今年10月5日現在、福島県から県内への自主避難者は1609人で、うち米沢市内では381人が暮らしている。
 無償提供の打ち切り後、少なくとも16都道府県の80地方議会が今年5月までに国などへ支援継続を求める意見書を可決している。


2017年12月14日木曜日


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