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<次世代型放射光施設利用バンク>宮城23社6100万円拠出 東北企業に協力要請へ

東北放射光施設のイメージ図。1周約350メートルのリング型の実験施設や研究棟が整備される

 東北経済連合会が次世代型放射光施設の仙台市誘致と、実現後の利用促進を目指して創設した「ものづくりフレンドリーバンク」に、宮城県内の23社が計6100万円(11月末時点)を拠出していることが分かった。自社の技術革新など同施設への期待感の表れとみられ、東経連は2018年以降、東北全体の製造業者などに協力を求めていく。
 バンクは、東北の中小企業が同施設を共同利用できるよう東経連ビジネスセンターが受け皿となって創設。みやぎ工業会と共に、今春から宮城県内の企業に拠出を呼び掛けてきた。
 これまで電機、金属加工、通信システムなどの上場企業や中小企業から拠出があった。各社は拠出金1口50万円当たり2時間、放射光施設を利用できる。
 同施設は運用中の「スプリング8」(兵庫県)に比べ輝度が約100倍ある計画で、2週間かかった物質の分析を数分で終える性能を備える。拠出企業は技術革新や製品の品質維持などにつなげたい考え。
 東経連は18年から宮城以外の東北5県や新潟県の工業会とも連携し、バンクへの拠出を呼び掛ける。
 産学連携組織の光科学イノベーションセンター(仙台市)の高田昌樹理事長(東北大総長特別補佐)は「地場企業と学術が連携して技術革新を生み出す施設にしたい」と話した。
 国が検討する官民共同による施設整備を後押しするため、同センターも大手企業をターゲットに出資金を募っている。1口5000万円当たり年間200時間、同施設を使える。既に50社近くが応じた。
 放射光施設を巡っては、文部科学省が18年度予算の概算要求に設計調査費などを計上。同省の小委員会が新設を検討し、近く結論が出る見通し。東北の産学官は東北大青葉山新キャンパスを拠点に20年度の完成を目指す構想を国に提出している。


2017年12月14日木曜日


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