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災害援護資金 返済が本格化 県議会で要件緩和など対策求める声

 東日本大震災の被災者に市町村が最大350万円を融資した災害援護資金の返済が、今月から本格化している。生活再建の遅れで返済が滞る事態が懸念されており、県議会11月定例会では相談窓口の設置や返済要件の緩和など、県に対策を促す声が上がった。
 制度は災害弔慰金支給法に基づき、負傷したり住居や家財に損害を受けたりした被災者に150〜350万円貸し付ける。保証人がいる場合は無利子、いない場合は年利1.5%。6年間は返済が猶予され、償還期間は13年となっている。
 今年9月末現在、32市町村が貸し付けた総額は計405億6195万円(2万3829件)。仙台市が233億5771万円で最も多く、石巻市63億7546万円、気仙沼市19億2460万円と続く。3月末時点で償還が済んだのは計37億166万円で、1割弱にとどまる。
 共産党県議団の天下みゆき氏は7日の一般質問で「市町村に窓口を設置し返済が苦しい被災者への対応を働き掛けるべきだ」と強調。阪神大震災の被災自治体が導入した少額償還を可能にする仕組みを提案し、返済期限を越えても延滞金は科さないよう求めた。
 公明党県議団の横山昇氏は12日の保健福祉常任委員会で「借り主が亡くなった場合に返済を免除する基準が曖昧で、市町村が戸惑っている」と問題提起した。「保証人も被災し、事情は厳しい。支払い能力の有無について線引きを明確にしてほしい」と指摘した。
 県は来年1月、神戸市の担当者を招いて市町村向けの研修会を実施する。渡辺達美保健福祉部長は「窓口設置や少額償還、延滞金の徴収などは市町村の判断だ」との考えを示した。


2017年12月15日金曜日


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