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蔵王「島川記念館」閉館 著名芸術家絵画など800点超展示 2年後の仙台移転へ準備

閉館が決まった島川記念館=宮城蔵王町遠刈田温泉

 宮城蔵王町遠刈田温泉の美術館「エール蔵王 島川記念館」が閉館する方針を決めたことが14日、分かった。日本画の故平山郁夫さんや故東山魁夷さんら国内外の著名芸術家のコレクションで知られたが、5カ月近い冬季休館もあり、来館者数が伸び悩んだ。仙台市での2年後の移転オープンを目指し、準備を進めている。

 同市の健康食品販売会社ジャパンヘルスサミットが、同社の日帰り温泉施設を全面改修して2013年7月に開館。島川隆哉社長が1993年以降収集を続ける美術品を展示してきた。
 年間来館者数は、東北初公開や代表作を集めた「平山郁夫展」が好評だった13年の約1万5000人が最多。以降1万〜1万3000人で推移し、今年は9000人台にとどまった。
 営業期間は、雪深い立地環境や宮城、山形両県をつなぐ観光道路「蔵王エコーライン」の冬季閉鎖を考慮し、4月中旬から11月中旬の7カ月間。来館者の5割超が仙台市やその近郊からで交通アクセスの課題を指摘する声もあったという。
 仙南地域では、児童や生徒の芸術鑑賞会が開かれたり、教職員が研修会を行ったりするなど徐々に活用の幅が広がっていた。
 太田勇館長は「仙南地域や地元から何度も訪ねてくれた皆さんには申し訳ない。貴重なコレクションをより多くの美術ファンに楽しんでもらえるよう環境を整えたい」と話した。
 収蔵品は八百数十点。平山さんの「マルコ・ポーロ東方見聞行」「流沙浄土変」といった大作や、横山大観「霊峰不二」、安井曽太郎「立像」、岸田劉生「麗子像」など著名画家の代表作を紹介。絵画以外にも、フランスの工芸家エミール・ガレのガラス花器、「陶聖」と称された板谷波山の花瓶などを展示してきた。
 今季の営業は11月10日で終え、収蔵品の搬出作業はほぼ完了。今後の施設利用策はまだ決まっていない。


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2017年12月15日金曜日


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