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<オトナの工場見学>自転車のフレーム作りで世界に挑む 目標は「仙台から世界へ」

接合部分を熱し、ろうを流す山本さん

 ものづくりやさまざまな事業を担う工場の見学は子どもたちだけのものじゃない。大人が思わず行きたくなる工場を宮城県内で探した。

◎(14完)山本製作所 仙台・太白

 900〜1200度の炎で鉄パイプを熱する。真っ赤な接合部分にろうを流し込み、つなぎ合わせる。仙台市太白区の住宅街にたたずむ「山本製作所」は、精巧なスポーツ自転車のフレーム製作に情熱を燃やす。
 「自分の製品に誰かが乗っているのを見るのが幸せ」。2代目の山本弦太さん(36)は語る。初代の父は元競輪選手で、引退後に前身の「ヤマモトプロサイクル」を設立。会社員だった山本さんが引き継いだ。
 機械でパイプを適切な形にカットし、部品などと溶接する。平行棒で細かく狂いがないか確認し、修正を重ねる。熱で伸縮する鉄の性質を利用し、理想の形を追求するまなざしは、甘いマスクに不釣り合いなほど鋭い。
 競輪を統括する公益財団法人JKAが、競輪の公正安全を確保するために定めた自転車の基準「NJS登録」を2015年9月、東北で初めて取得した。自転車に縁のない会社勤めから遠回りして家業にたどり着いたが、「本気になれるものがフレーム作りだった」と、今は天職と見定める。
 目標は「仙台から世界へ」。海外でも通用するフレームビルダーを目指す山本さんなら、どんなに険しい坂道も登っていくだろう。(岩田裕貴)

◎ここも楽しみ!

 「誰でも来られる工場」を目指し、自転車のタイヤの空気はエアーコンプレッサーで無料で入れ、パンク修理もしてくれる(有料)。

[山本製作所]所在地は仙台市太白区袋原3の8の16。競技用に限らず、一般向けのロードバイクやクロスバイクなどのフレーム製作も手掛ける。営業時間は午前10時〜午後8時。工場見学は事前申し込みが必要。連絡先は022(241)8627。


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2017年12月15日金曜日


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