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<猿沢羊羹>愛しの味 4年ぶり復活 主婦有志ら引退職人から伝統継承

地元のイベントで名物ようかんを販売する猿沢地区の主婦たち

 岩手県一関市大東町猿沢地区の主婦たちが、地元住民に愛されてきた「猿沢羊羹(ようかん)」を4年ぶりに復活させた。リタイアしたようかん職人から伝統の味を受け継ぎ、試行錯誤を重ねて自分たちのソウルフードを作り上げた。
 完成した猿沢羊羹は小豆と寒天、砂糖だけを使用。時間を置くと砂糖が白く浮き出るなど、大量生産品では味わえない素朴な甘みが特徴だ。猿沢地区のイベントなどで、1本(250グラム)400円で限定販売している。
 名物ようかん復活のきっかけとなったのは、猿沢地区振興会が地域おこしを目指して実施した住民アンケートだった。2014年に閉店した地元ようかん店の名物商品「明治練羊羹」を懐かしむ声が相次いだ。
 復活に向け、振興会の千田久美子さん(40)ら主婦9人で今年3月にプロジェクトチームを結成。ようかん店の店主だった千葉磯雄さん(89)にアドバイスを求めて試作を始めた。
 だがレシピもなく、職人の技を口頭で伝承するのは難しいと知る千葉さんから「自分たちで新しい猿沢の味を作っていったらいい」と励まされ、道具だけを譲り受けた。
 15回の試作を繰り返して完成した逸品は今秋、地区祭りで300本を完売。新たに猿沢商店街の空き店舗を工房に改装し、生産体制を整えた。
 「『懐かしい味』との声をもらっている。地区の人が試食で何度も駄目出ししてくれたおかげだ」と千田さん。年末年始に向け、注文分の生産で精いっぱいとうれしい悲鳴を上げている。


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2017年12月17日日曜日


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