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<むすび塾>震災教訓どう伝える 語り部の高校生ら議論 東松島、女川

自宅跡地近くで被災当時の状況を語る高橋さん(右から3人目)=17日、東松島市大曲

 河北新報社は17日、通算74回目の防災・減災ワークショップ「むすび塾」を宮城県の東松島市と女川町で開いた。東日本大震災の語り部活動などをしている同県内の高校生ら10代の6人が参加。被災地での震災伝承活動を共有し、当時起きたことを教訓として語り継ぐための方策を話し合った。
 生徒らは震災時小学3〜6年で、被災経験を話せる最後の世代とも言われる。
 宮城水産高(石巻市)2年高橋さつきさん(17)は、震災の津波で自宅を流され、両親と祖父を失った状況を東松島市の大曲浜地区の自宅跡地で説明した。通っていた大曲小に両親が迎えに来た際、制止したものの、出産を控えていた母親が「赤ちゃんの物を取りに行く」と自宅に戻り、そのまま帰らぬ人になったという。
 高橋さんは「戻らないでと言ったが、なぜ強く止めなかったのか」と後悔の思いを吐露。「避難したら戻らないよう、引き留めてほしい」と訴えた。
 女川町では、「女川いのちの石碑」として津波到達地点より高い位置に石碑を建て、教訓を伝える活動が紹介された。
 視察を基に参加者は、研究者らを交えて同町まちなか交流館で語り合いに臨んだ。震災の風化が被災地でも進んでいるとの声が相次ぎ、石巻市桜坂高2年武山ひかるさん(17)は「大人の語り部だけでなく、若い世代だからこそ伝えられることがある」と発信への意欲を語った。
(詳報を来年1月11日に掲載します)


2017年12月18日月曜日


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