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<まちかどエッセー・アサノタケフミ>宝探しは明日も続く

[アサノタケフミさん]1983年生まれ。宮城県塩釜市出身。シンガー・ソングライター、ラジオパーソナリティー。高校3年生の時、NHKのど自慢多賀城市大会で優勝したのを機に、音楽活動を本格的に開始。塩釜市のコミュニティーFMベイウェーブで月〜金曜の毎日正午から、1時間の生放送番組「ラジカルト!」を担当。

 周りを見渡せば、すっかりクリスマスムード一色。この時期は地域のクリスマスイベントに参加して司会や演奏などの活動が増える。時には主催する方にインタビューすることもある。
 さまざまな方にインタビューして分かったこと。それは、視点を変えることの大切さだ。
 4年ほど前から塩釜のラジオ番組で、観光ボランティアガイドをしている70代の男性に月1回インタビューをしている。その方の話を聞いているとワクワクしてくる。「地域にはまだまだ水面下で眠っている資源がありますよ」と、宝探しをしている少年のように語るのだ。
 「観光ガイドブックに載るような目立つものだけでなく、誰も手をつけていない水面下にある資源を見つけて、見せ方や伝え方を考え、観光資源にしています」
 「史実などを背景にはしますが、みんなに興味を持ってもらえるようにストーリーを起こし、分かりやすくすることや伝える場所も検討しています。そのおかげで、ツアーはいつもたくさんの方に参加をいただいています」。そう力強く話してくれた。
 この話を聞いていて、思い出したことがあった。曲作りにも編曲という作業がある。作詞作曲とは違い、メロディーや歌詞を崩さず、聴き手にその曲の魅力を伝えるために、伴奏の楽譜や伴奏楽器の選択をする大事な作業である。
 地域の資源を分かりやすく伝えるという面において、まさにガイドの男性は、音楽で言うところの「編曲」の部分に着目して、街の良さをお客さまに伝えているように感じた。
 さまざまなジャンルの方にお話を聞いているが、やはり独特な視点で物事を見ている方が多い。地域のことも、芸術も仕事も、学問も、人とのつながりも、ちょっとだけ視点を変えて見てみると、思いもよらない新しい一面を発見することができるのかもしれない。
 そこには宝のような出会いが待っている。「出会いこそ人生の宝探しだね」。かつてのヒット曲の一節のように、宝探しは明日も続く。
(シンガー・ソングライター)


2017年12月18日月曜日


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