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海の向こうへ届けミニボート 津波で鳥居漂着が縁、八戸の小学生が米オレゴン州博物館のプログラムに参加

サンデルさん(左)からミニボートに搭載するGPSの説明を聞く児童たち=18日、八戸市金浜小

 ミニボートを漂流させて海洋について学ぶ米国の博物館のプログラムに、青森県八戸市大久喜地区の周辺3小学校が参加している。東日本大震災の津波で地区の神社の鳥居が流され、米国に漂着したことがきっかけ。実施団体の担当者が同市を訪れて児童らとボートの仕上げ作業を進めており、20日に進水式を開く予定。関係者はプログラムの成功に期待を寄せる。
 大久喜地区は津波被害を受け、地区にある厳島神社の鳥居が流出。約7200キロ離れたオレゴン州に鳥居の一部が漂着した。多くの人の協力で地元に戻り、昨年に鳥居が再建された。
 これが縁となり、八戸市はオレゴン州のポートランド市と交流。在ポートランド領事事務所から今年7月、プログラムへの参加を打診された。
 プログラムはオレゴン州のコロンビア川海事博物館が取り組む。長さ2メートルに満たないミニボートはグラスファイバー製で衛星利用測位システム(GPS)を搭載。動力はなく、海流や風だけで動く様子を観察する。八戸市とオレゴン州からそれぞれ5隻を海へ流す計画で、1隻ずつパートナーとなる学校を決め、インターネットを通じて日米交流も図る。
 18日は同博物館教育ディレクターのネイト・サンデルさん(38)一家が金浜小を訪問。パートナー校のリッチモンド小からのメッセージなどを手渡した。
 金浜小の全児童8人は指導を受けながら帆に名前と絵を描いたり、GPSの入った板を取り付けるなどして「GO!GO!金浜丸」を完成させた。
 サンデルさんから第1助手に任命された4年田中蒼空(そら)君(10)は「みんなで一生懸命作った。アメリカまで無事たどり着いてほしい」と願った。
 この日は種差小でも2隻の仕上げ作業を実施。19日は大久喜小で残る2隻を完成させ、3校の児童が集まって交流会をする。5隻は20日に大久喜漁港沖約20キロで浮かべる。
 米側は11月に3隻を海に流しており、2018年1月に残り2隻を流す。サンデルさんは「みんないい笑顔だった。海を挟んで子どもたちの交流ができることが最大の願いだ」と話した。


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2017年12月19日火曜日


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