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<地上イージス>秋田市配備検討「地元置き去り」「やむを得ない」

配備計画の撤回を目指し、通行人に訴える実行委のメンバー=19日正午ごろ、秋田市のJR秋田駅西口周辺

 政府が19日の閣議で導入を決めた地上配備型迎撃ミサイル「イージス・アショア」の配備先として秋田市の陸上自衛隊新屋演習場が候補に挙がっていることに、市民の間で「静かな街が急に物々しくなりそう」などと不安や戸惑いの声が広がった。一方、ミサイル開発を進める北朝鮮の脅威を踏まえ、「どこかが受け入れなくては。やむを得ない」との意見も出た。

 同市山王の無職田中英二さん(73)は「北朝鮮のミサイル問題への対応は急務だ。でも、配備されることで秋田が標的にならないか」と不安をのぞかせる。同市寺内の会社員中村恵さん(41)は「急に地方と国防を結び付けられても、理解できない」と戸惑いを隠さない。
 陸自新屋演習場は雄物川河口の北にある。東側に住宅街が広がり、高校や小中学校もある。
 新屋勝平台町内会長の無職五十嵐正弘さん(70)は、政府から説明がないことに「地元を置き去りにしたまま話が進んでいる」と憤る。「住民の不安は大きい。レーダーの電磁波の影響を心配する声も上がっている」と話す。
 地域の15町内会長らがメンバーの新屋勝平地区振興会の事務局を務める無職佐藤毅さん(70)は「配備が長期化するならば、子どもの世代まで緊迫した状態が続く」と懸念する。
 秋田県平和センターなどでつくる「イージス・アショア配備問題を考える実行委員会」の桜田憂子実行委員長は19日、県庁で記者会見し、「閣議決定に強く抗議する」と訴えた。実行委は閣議決定の撤回を求める抗議声明を安倍晋三首相らに送った。
 一方、市議からは「やむを得ない」との声も上がる。市議会総務委員会は18日、配備反対を求める市民団体の誓願を不採択にした。最大会派・秋水会の鎌田修悦会長は「ミサイル防衛が目的であり、市民の安心材料の一つになる」ことを理由に挙げた。
 佐竹敬久県知事、穂積志市長ともに正式な決定でないことから「賛成も反対もない」と口をそろえる。佐竹知事は「(正式)配備となれば、県や市に説明は当然あるだろう。可能な範囲で情報を取って対応したい」と述べるにとどめた。


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2017年12月20日水曜日


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