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<栗駒山>マグマ噴火被害予想 泥流氾濫や降灰の恐れ、ハザードマップ作成へ

剣岳(右奥)の噴火でできたとみられる溶岩ドーム(中央から左)。手前は昭和湖=2017年7月13日、岩手県一関市

 岩手、宮城、秋田の3県にまたがる栗駒山(1626メートル)でマグマ噴火が発生した場合、火口から半径30キロ圏内に火山灰が1センチ以上積もり、積雪時には泥流で河川が氾濫するとの被害シミュレーションが19日、盛岡市であった栗駒山火山防災協議会の作業部会で示された。

 噴火規模は過去約1万年の間に7回発生したマグマ噴火のうち最大規模を採用し、火口は1944年の噴火でできた昭和湖(一関市厳美町)周辺と想定した。
 シミュレーションによると、噴煙は高度8500メートルに達し、降灰は火口から2キロ地点で50センチ、3キロ地点で30センチ、10キロ地点で10センチ、30キロ地点で1センチとなる。
 30キロ圏に該当するのは、岩手側が一関市中心部、奥州市と平泉町の西部、秋田側が東成瀬村全域と湯沢市の西部を除く地域、宮城側が栗原市と大崎市の北部。東成瀬村と湯沢市の一部、栗原市の駒ノ湯では10センチの降灰となる。
 融雪型火山泥流は、岩手側の磐井川と秋田側の成瀬川での発生を想定した。
 磐井川では一関市の北上川合流地点まで達し、真湯温泉や本寺地区、厳美地区、大久保地区で氾濫の恐れがある。成瀬川では横手市東部まで達し、東成瀬村の草ノ台地区と手倉地区、横手市の菅生地区と増田町荻袋地区で氾濫するとみられる。
 噴石の大きさは直径0.6〜1.5メートル程度で、火口から最大4キロ地点まで被弾すると推定。須川温泉(一関市)やイワカガミ平(栗原市)が範囲に含まれる。
 作業部会長の斎藤徳美岩手大名誉教授は「水蒸気噴火よりマグマ噴火の方が被害が広範囲に及ぶ」と説明。協議会は今回のシミュレーションを反映させたハザードマップを本年度中に作成する。


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2017年12月20日水曜日


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