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<Eパーソン>空き家管理事業開始 新たなビジネスモデル構築目指す

佐藤匡人(さとう・まさと)仙台市内の専門学校を卒業後、ハウスメーカー、不動産会社勤務を経て2008年にPITS設立。「空き家相談士」の資格も持つ。44歳。尾花沢市出身。

 不動産分譲のPITS(ピッツ、仙台市)は、空き家の管理事業を始めた。防災や治安上の問題が懸念される空き家を所有者の希望に応じて管理し、新たなビジネスモデルの構築を目指す。自治体が所有者に空き家の撤去を命令できる特別措置法が2015年に施行され、事業のニーズは高まっている。佐藤匡人社長に狙いなどを聞いた。(聞き手は報道部・田柳暁)

◎PITS 佐藤匡人社長

 −今年7月に空き家管理サポートのL&F(千葉市)と業務提携し、事業着手した。
 「空き家の放置はデメリットが多い。不動産価値は目減りし、倒壊の危険があれば特措法に基づいて撤去を求められ、固定資産税の優遇もなくなる。きちんと管理することで、問題解決の一助になると考えた」
 「同じような事業を手掛ける会社は既にあるが、片手間で請け負っている社も少なくない。当社は空き家管理だけでビジネスにしたい。生まれ育った家の鍵を他人に預けることに抵抗感を抱く人は多いが、大切な資産だ。しっかり信頼を得て管理したい」

 −どう管理するのか。
 「一戸建ての場合は月1回、屋外で郵便受けや庭木を確認し、屋内で換気をして通水や雨漏りの点検をする税込み1万800円の標準プランが一般的。屋外だけ月1回確認する5400円の簡易版もある」
 「いずれも自社の社員が出向き、3日以内に状況をパソコンやスマートフォンに報告する。最大の特長は動画の配信だ。文書や写真では分かりにくい。手間は掛かるが、信頼感は高まる。台風や地震の後に無料点検するサービスもある」

 −現在の受託状況は。
 「今年の秋に始めたばかりで、実際の管理はまだごくわずか。ただ、首都圏在住者を中心に問い合わせは増えている」

 −今後の重点項目は。
 「まずは仙台で管理戸数を増やす。行政とセミナーを開くなどして空き家管理の重要性も訴えたい。お年寄りだけの世帯はいわば空き家予備軍。健在なうちに自宅の将来をどうするかを考えてほしい。解体を選ぶ人は少なく、売却か大規模修繕のどちらかになるだろう。不動産業を手掛ける強みを生かし、その判断のお手伝いもしたい」


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2017年12月21日木曜日


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