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<宮古−室蘭カーフェリー>三陸沿岸道全線開通が鍵 時間短縮、運転手にも優しく

 宮古−室蘭間を結ぶカーフェリーは、三陸沿岸道の利便性に着目して就航が決まった。類似する他の航路との物流争奪戦にどう対抗するのか。運航する川崎近海汽船は、トラック運転手の「働き方改革」をアピールする。
 東北−北海道間のフェリーは現在、函館を発着する青森、大間航路と、苫小牧を発着する八戸、仙台、秋田航路の計5ルート。今回、川崎近海汽船が着目したのは、東日本大震災の復興道路に位置付けられて急ピッチで整備が進む三陸沿岸道(仙台−八戸、359キロ)だった。
 三陸沿岸道が全線開通すれば、フェリーが発着する宮古と東北の物流拠点の仙台が3時間で結ばれる。東北道を経由するのに比べて冬季の積雪も少ない。
 川崎近海汽船によると、宮古−室蘭航路を利用した場合の仙台−札幌間の総所要時間は13時間50分、12メートルトラックの輸送コストは7万5790円になる。
 総所要時間で仙台、秋田航路に勝り、輸送コストで青函、仙台、秋田航路に勝るとの試算もある。
 一方、川崎近海汽船の赤沼宏社長が強調するのは、人手不足や過重労働が指摘されるトラック運転手への配慮だ。宮古ー室蘭航路なら、トラック運転手に義務付けられている「継続8時間の休息」を航行中(10時間)に無駄なく確保。赤沼社長は「労務管理上のメリットがあり、安全な運送にもつながる」と語る。
 岩手県港湾課の照井巧総括課長は「現在、仙台や八戸の航路を利用している企業にメリットを説明し、運送ルートの切り替えを働き掛けたい」と話す。


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2017年12月22日金曜日


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