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福島オリジナル米「里山のつぶ」販売開始 期待も実る

「里山のつぶ」の玄米を手に、雪に覆われた田んぼの前に立つ弓田さん=18日、福島県下郷町
発売日には量販店で試食会が行われた=16日、福島市

 福島県の新しいオリジナル米「里山のつぶ」の販売が始まった。県が中山間地向けとして品種開発し、本格的な作付けが本年度スタートした。今夏の天候不順でも一定の収量を確保できたとみられ、来年の栽培面積は倍増しそうだ。

 里山のつぶは「あきたこまち」に代わる主要品種として、2003年から11年間かけて開発された。先行して市場に出ている「天のつぶ」が平たん地向けなのに対し、標高300メートル以上が作付け対象。適度な粘りと粒張りの良さが特長だ。
 県によると、今年は南会津地方を中心に約160人が約230ヘクタールで栽培。低温や病害に強いため、今夏の長雨による収量や色づきへの影響は、他品種と比べて少なかったという。
 標高約700メートルの下郷町音金(おとかね)地区は、従来のあきたこまちから全て切り替えた。昨年まで3年間の試験栽培に協力してきた弓田市治さん(77)は今年、8ヘクタールに作付けした。
 「収量は1反歩(10アール)当たり9俵(1俵=60キロ)。あきたこまちより1俵多い。長雨がなく、肥料も工夫すればもっと取れる」。弓田さんは手応えを語る。
 県内の量販店90カ所で一斉発売された16日、福島市などのスーパーでは試食会があった。消費者の評判は上々で、同市の会社員山中聡さん(55)は「もっちりしすぎず、さっぱりしている。普段食べている山形の『つや姫』よりおいしい」と話した。
 福島県によると、来年は500ヘクタール弱に広がる見込み。県は知名度を高めながら20年に2000ヘクタールまで拡大したい考え。内堀雅雄知事は18日の定例記者会見で「品質の良さ、おいしさを積極的にPRする」と述べた。
 栽培農家の弓田さんは「冷たくてきれいな山の水で育っていることも消費者に知ってほしい」と、栽培環境の良さが周知されることも期待する。


2017年12月22日金曜日


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