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東北地銀 経営効率化で支店の統廃合進む 低金利、人口減…収益改善望めず

荘内銀行が導入した移動店舗車の前でテープカットする関係者。鶴岡市にある水族館にあやかり、愛称は「荘銀クラゲGO」

 東北の地方銀行が店舗の統廃合を進めている。低金利と人口減少で、収益環境が改善する見通しが立たず、本格的な経営の効率化に踏み切った。店舗がなくなった地域には移動店舗車を巡回させたり、現金自動預払機(ATM)の機能を強化したりして利便性の確保に努めている。
 東北の15行のうち支店や出張所を廃止したり、支店内支店化=?=した過去5年の推移は表の通り。12月末時点で既に2017年度が最多となった。
 人口減少が進む青森では、みちのく銀行(青森市)が支店や出張所計10カ所を廃止。青森銀行も5カ所を閉鎖した。両行は18年も計4カ所を廃止する。
 みちのく銀の担当者は「別の店舗に人員を集約して営業のサービス向上につなげたい」と説明する。ある第二地銀の担当者は「行員が少ない店舗でもコストはかかる。店舗網の見直しはやむを得ない」と明かす。
 支店内支店化は、山形銀行が17年度に3カ所、きらやか銀行(山形市)は同年度に9カ所で実施。七十七銀行や東邦銀行は、東日本大震災と東京電力第1原発事故で被災した店舗の機能を近隣店舗に移したため、事実上の支店内支店化となったケースがある。
 店舗の空白地域に対し、荘内銀行(鶴岡市)や仙台銀行は移動店舗車の運行でサービスを維持する。
 17年度に2カ所を支店内支店化した荘内銀は今月19日、移動店舗車の運行を開始。本店営業部と統合した旧三瀬支店(鶴岡市)の駐車場には毎週火曜日、移動店舗車が巡回する。車内で出入金や振り込み、公共料金の支払いができる。
 上野雅史頭取は「過疎化が進む中、情報やサービスの提供に活用する。店舗のない空白地に稼働エリアを拡大したい」と意気込む。
 仙台銀は18年3月、津山支店(登米市)を登米支店(同)、津谷支店(気仙沼市)を歌津支店(宮城県南三陸町)に移転し、いずれも支店内支店化する。無人となった旧支店跡には引き続きATMを置き、移動店舗車が定期的に出向く。
 青森銀は18年2月、ATMで税金や各種料金の払い込みができる「ATM Pay−easy(ペイジー)」の取り扱いを始める。一部のATMに限られていた硬貨の入金や振り込みが全機で可能になる。
 山形銀や荘内銀、東邦銀は店舗統合に加え、人口が多い都市部への新規出店を進めている。

[支店内支店化]複数の店舗が一つの店舗で営業する形態。窓口担当の行員を減らし、営業担当などに回すことができる。店舗はなくなるが、支店として存続するため店番号や口座番号の変更手続きが不要。通帳やキャッシュカードはそのまま利用できる。


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2017年12月22日金曜日


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