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<再処理工場完成延期>信頼失う「恒例行事」 地元青森、怒りと不安

 「もはや信頼の『し』の字も失った」。核燃料サイクルの中核を担う青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の24回目の完成延期を受け、東北の原子力関連施設の立地自治体や関係者からは22日、怒りや不安の声が上がった。
 使用済み核燃料の中間貯蔵施設(建設中)が立地するむつ市の宮下宗一郎市長は「(延期は)20年間の恒例行事。変化のない20年と24回目だった。同じ人が同じことを言う日。裏切られた」と怒りをあらわにした。
 中間貯蔵施設を運営するリサイクル燃料貯蔵(むつ市)は「当社が工程を変更する予定はない」と平静を保つが、再処理事業が破綻すれば中間貯蔵は無用になる。宮下市長は「中間貯蔵施設の操業開始にも大きく影響する決定」と危惧する。
 再処理して作り出すウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使う電源開発大間原発(建設中)が立地する青森県大間町の金沢満春町長は「延期は致し方ないが、核燃サイクルや大間原発に影響することがないようにしたい」と語った。
 再処理工場の事業認可を巡っては、青森地裁で25年以上係争が続く。核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団の浅石紘爾弁護士は「欠陥工場だということがはっきりした。原燃に工場を運営する適格性があるのかも疑問だ」と突き放す。
 2015年11月の前回延期の際、再延期がないよう強く要請した六ケ所村の戸田衛村長は「誠に遺憾」と強調。「安全性向上に対する工事なのでやむを得ないが、3年の延期はあまりに長い」と嘆いた。

<施設、既に老朽化/勝田忠広明治大准教授(原子力政策)の話>
 3年の延期は長期。核燃サイクルは意味がなく、政策的になくてもいいということを証明しているようなものだ。本当に必要ならとっくに完成している。施設は稼働もしていないのに老朽化が始まっている。政策面だけでなく、ハード面でも破綻している。海外からの視線も厳しくなる。なぜそこまでしてプルトニウムが欲しいのか。


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2017年12月23日土曜日


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