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発達障害と歩み墨彩画輝く 体験基に「啓発努めたい」 一関の鈴木さん

作品を紹介する鈴木さん

 一関市の作家鈴木善幸さん(40)の個展が、JR花泉駅(一関市花泉町)近くの民家を会場に開かれている。31歳で発達障害のアスペルガー症候群と診断された鈴木さん。作品展では症状と向き合った日々も明かしながら、来場者との交流を深めている。
 一関の自然や街の風景などの墨彩画20点を展示。一関市厳美町の紅葉や雪に覆われた桜の枝を地元の伝統工芸品である東山和紙や韓紙に描いた。
 会場にはアスペルガー症候群に関する説明書を用意しており、鈴木さん自身が知覚が過敏になるなどの症状を語る。31歳でうつ病を発症して仕事を辞め、自宅に引きこもるようになったという。
 もともと仕事を絵に描いて覚える習慣のあった鈴木さんは、30代半ばで農業生産法人に再就職し、ここでも絵の能力を発揮。農作業を描いた絵でいっぱいになった数冊のスケッチブックが自信となって昨年、作家名「慧風(えふう)」として本格的な絵画活動に入った。
 「お天道(てんとう)様に当たるってのもいいもんだべ」と名付けたゴボウの葉の絵は、うつ病を乗り越えるきっかけとなった体験が基になった。作品名はハウスでの作業中、仏頂面の先輩に何げなく言われた一言だった。
 鈴木さんは「作家としてプロ意識を持って活動しながら、発達障害の啓発に努めたい」と前を向く。
 個展は24日まで。連絡先は鈴木さん080(8221)5277。


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2017年12月23日土曜日


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